TBS系「渡る世間は鬼ばかり」などで知られる脚本家の橋田寿賀子(本名岩崎壽賀子=いわさき・すがこ)さんが4日、午前9時13分、急性リンパ腫のため、亡くなったことが5日、分かった。95歳。

「おしん」「渡る世間」に出演するなど親交の深かった泉ピン子が同局を通じてコメントを出し、悼んだ。泉は4日、橋田さんの最期をみとった。

昨日意識がなくなったとき、「ママ」って呼ぶ私の声が聞こえたのか、最後に目を見開いたんです。それが最後でした。クルーズ旅行に行くとき、お正月に着ていたお気に入りのドレスと、橋田文化財団を設立したときに作った松竹梅の思い出のドレスを着せて、私がお化粧をしてあげて、旅立ちました。

橋田さんは「悲しまなくていい。千の風になっているんだから。あなたの周りにいるから」といつも言っていました。「でも、私が先に逝くとは限らないけど」と茶目っ気たっぷりで付け加えたりして。ですから最後は「千の風になって」をかけて送りました。

今の私があるのは橋田先生のおかげです。舞台もドラマもやらせてもらいました。ずいぶん喧嘩もしたし、泣いたこともあったけれど、橋田さんとご主人には本当の娘のようにかわいがっていただきました。私も熱海で暮らすようになって、最後はずっとそばにいられたから熱海に越してきた意味があったと思います。

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