渋沢栄一の生涯を描く吉沢亮主演のNHK大河ドラマ「青天を衝け」(日曜午後8時)に、栄一の父・渋沢市郎右衛門役で出演する小林薫(69)が、このほどコメントを寄せた。

小林演じる市郎右衛門は骨身を惜しまず働く勤勉家で、家業の研究に余念がなく、藍玉作りの名手と呼ばれた。四角四面で厳格だが、破天荒な栄一の生き方を誰よりも応援した。

小林は市郎右衛門の人物像について「みんなが豊かになることが幸せなんだ、という考え方を語っているところがあって、そういった思いを持ち合わせた熱い人だと思います」。厳しい面も持ち合わせるが「一方ですごく愛情深いというか、深いところで栄一のことをすごく愛しているのだと思います」と話す。

農家出身ながら倒幕を目指した栄一を信頼し、送り出したことには「とても見事な人だと思います」とし、「栄一の思いに対して非常に理解があった人物であったのはもちろん、それだけでは無く時代の機微みたいなものを市郎右衛門も感じていたような気がします」。

主演の吉沢については「見ていて、良い“気”が流れている方」といい、「『青天を衝け』で描かれるのは時代の転換期ですし、『この人が時代を変えていくんだ!』という、そういう“気”を持った方ではないでしょうか」。また「古い考え方に属していると役柄と芝居が一致しないところがどこか出てくるものですが、一緒に演じていくうちに吉沢さんからは不思議とそういった大きな時代の変わり目を演じる新世代の“気”を感じています」と話している。