ザ・ドリフターズの高木ブー(88)が、30年以上にわたりメンバーを描きためた「高木ブー画集 ドリフターズとともに」(ワニ・プラス)を発売しこのほど、日刊スポーツなどのインタビューに応じた。

「絵は小学校の時から下手くそだった」というブーが久しぶりに絵を描いたのは86年の年賀状。「ドリフ大爆笑」でいかりや長介さん、仲本工事とブーの3人でやる雷さまのコントが大ヒットしブーの人気を押し上げた。「雷さまが初めて俺のキャラクターになって。これは俺のものだと自覚したんです」。

3人の雷さまの年賀状が評判となり、知り合いの印刷屋さんから、今度はカレンダーの依頼を受け、ひと月に2枚の絵を、計24枚を描くことに。その後もかるたを作る企画が持ち上がり、最終的には企画が流れてしまったが、絵のストックは増えたという。

今作は、ドリフのメンバー6人の絵だけを集めた。いかりやさん、志村けんさん、荒井注さんは鬼籍に入る。「最初は下手だったので渡せなかった。描いているうちに上手にはなりましたけど。長さんは描きやすかった」。出版にあたりいかりやさんの遺族に話したところ、長男はとても喜び「仏壇に飾ります」と伝えられたという。

昨年3月に志村さんが亡くなった時に描いた作品も収めてある。「最初は志村のかたき、と描いてあったけど、画集に入れる時にはその言葉は外しました」。【竹村章】