日本テレビ「朝の顔」水卜麻美アナウンサー(31)が、今年も輝き続ける。情報番組「スッキリ」(月~金曜午前8時)のレギュラーも2年目に入り、あらためて熱い思いと信念を語った。結婚観や局アナとしての将来像なども直撃。「みとちゃん」の愛称で親しまれる好感度NO・1アナの魅力に迫った。

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 水卜アナは「スッキリ」生放送終了後、緊張感と充実感が入り交じったような明るい笑顔で登場し、日本テレビ局内で取材に応じた。「スッキリ」は加藤浩次(49)がメインMCを務め、06年4月スタート。17年10月から同番組のサブMCを担当しているが、慣れることはないという。

 「生放送の緊張感は常に変わらないです。でも、一緒にやらせていただいているメンバーのみなさんと、より話せるようになった慣れはあります」

 生放送に挑む時は“スイッチ”が入るという。

 「『スッキリ』が放送される2時間半の間に何かが起きてもどうにかするという、使命感みたいなものがあります。そんな感じでスイッチが入ります」

 17年9月まで昼情報番組「ヒルナンデス ! 」を担当。時間帯も変わり、朝の生放送で2時間半の緊張を保つのは至難の業だ。

 「『ヒルナンデス ! 』から放送時間が30分長くなったので、初めは長いなというのが感想でした。他の番組と比べてもかなり長いですが、『スッキリ』はいい意味で緩急がしっかりしている。だから、集中が途切れずに出来ている感じはあります」

 おいしそうに食べ物を頰張る天真らんまんキャラでも人気だが「スッキリ」では、そうしたシーンを見る機会が減った印象も…。

 「でも性格は一切変わっていません。人間にはいろんな面があって『ヒルナンデス ! 』では明るい面しか出ていなかったけど、『スッキリ』では逆にそうじゃない部分が出ているだけ。性格が変わった、おとなしくなったとか言われますが、明るい私が消えたわけではないんです。別の番組でそういう機会があれば全力でやるし、心の部分は変わっていません」

 約5年にわたり月間視聴率3冠王を続けた日テレだが18年10月、全日帯で僅差の2位になった。看板アナとして、どうとらえているのだろうか。

 「一会社員なので、会社の目標は私の目標という部分はあります(笑い)。会社好きだし、みんながどれだけテレビを愛してやっているか知っているので、見てほしい気持ちもあります。でもいろんなことに一喜一憂すると多分ブレます。だから今『スッキリ』が何をやるべきか、どうしたら良くなるかを考えています。そこのブレなさはあるので、うまく実を結べばと思っています。とはいえ、そんなニュースをみると身が引き締まる思いはあります(笑い)」

 今年の「スッキリ」は「ある意味、信念を持って変わる」という。言葉に力がこもった。

 「みんなが信念を熱く持っていて、思いがどんどん強くなっているんです。それが伝わっているかはまだ分からないんですけど、どんどん表面化してきている。結構攻めたことをしていると思うんですよね。そういうことがみんなに伝わればいいなと思います」

 「ヒルナンデス ! 」や14年から4年連続で総合司会を務めた「24時間テレビ」などで見せた、持ち前の親しみやすさとアナウンス力が視聴者をひきつけた。オリコン調べ「好きな女性アナウンサーランキング」では13~17年にかけ5年連続1位。ぶっちぎりで「好感度トップ」の女性アナになった。ただ「殿堂入り」したため、18年は同ランキングに自身の名がなく「結構寂しかった」と笑いを交えつつ、こぼした。

 「(1位は)突然ニュースになって、周りの人から連絡もらったりで結構励まされていました。名前を出してもらうだけでありがたいんです。だから(殿堂入り後の18年は)そうか、もう発表終わったのかという感じで、ちょっと寂しい感はありました(笑い)」

 今や「朝の顔」どころか、国民的アナになった。アナウンサーとしての「未来予想図」はどう描いているだろうか。

 「どうなるんですかね…。分からないんです(笑い)。生き生き仕事をされている先輩がいるから、本当に正解がないと思います」

 週刊誌などでその可能性が報じられたこともある、独立してフリーになるという選択についても、直接聞いてみた。

 「“フリーになる”とか(一部報道で)毎月出ますが、話題にしてもらうのはそれはそれでありがたいですが、まったく考えたことがないんです。ただ、アナウンサーでいたいという思いはあります。それがどういう形になるかは分かりませんが、死ぬまでアナウンサーでいたいです」

 実は長期目標が立てられないタイプだという。それが仕事だけでなく、結婚観にも影響している。

 「もしかして明日出会った人とあさって結婚するかもしれない(笑い)。それならそれで人生面白いと思うし、何歳までに結婚というのは本当に一切ないんです。決めておいてできないと焦っちゃう。もしかしたら今年結婚するかもしれないし、10年しないかもしれない。その方が人生面白いかなと思うんです。意味分からないことをしちゃう自分が面白いというのもある。仕事はこうしたいとか、アナウンサーはこうやるんだとかいくつか信念はあるけど、それ以外は極端に決めていないという感じなんです(笑い)」

 今年はどんな年になるのだろうか。

 「だいたい新年に決めたことでかなったことって、1個もないんですよね。『痩せる』とか目標立てても2月にはだいたい忘れている(笑い)。『スッキリ』にきてから太りましたし…。『ヒルナンデス ! 』時代、あれだけ食べるロケがあったら痩せないよねとスタッフは言ってくれましたが、今の方が太っていて。『ヒルナンデス ! 』の人にごめんなさいと思いました(笑い)。去年いろんなことに思い付きで挑戦したので、19年も思い付きで行動したい。20年は日本中で節目の年になると思うので、激動の日本に合わせて自分もわしゃ~と動き回りたいなと思います」

 取材中、屈託なく笑う姿、質問に真剣に考える様子、飲み物を選択する時のうれしそうな顔など、いろいろな「みとちゃん」を見ることができた。多様な表情を、番組に合わせて自然に出せる魅力。インタビューの最後「今日、楽しかったです ! 」とほほ笑む姿に、お茶の間に支持される理由が分かった気がした。

 

 ◆水卜麻美(みうら・あさみ)1987年(昭62)4月10日、千葉県生まれ。慶大文学部卒業後、10年にアナウンサーとして日本テレビ入社。11年3月、「ヒルナンデス ! 」アシスタントとして初レギュラー。数々のバラエティー番組にも出演。現在「スッキリ」のほか「幸せ ! ボンビーガール」(火曜午後10時)、「有吉ゼミ」(月曜午後7時)にレギュラー出演。趣味は読書、おいしいものを探すこと。好きな言葉は「明日は明日の風が吹く」。158センチ。血液型AB。