昨年12月に20歳で亡くなったアイドルの望月めるさんが、生前セルフプロデュースで撮影したメモリアル写真集「mell」が、来月15日に講談社から発売される。16日、同社から発表された。

望月さんは、オーディション「ミスiD2019」で、大胆な発言と立ち居振る舞いが選考委員から絶賛され、「君がいる景色がこの世界賞」を受賞。SNSでも同様の発信で、同世代の女の子からの支持を集め、「もちめる」の愛称で知られた。発表では、望月さんについて「一躍インターネット界の寵児(ちょうじ)になりつつ、大きくなった虚像に時にコントロールを失い、誹謗(ひぼう)中傷にも悩みました。そして昨年12月、20歳で永眠しました」と説明。「彼女が生前にセルフプロデュースで撮影を終え、発売を熱望してた写真集は、一度は企画を中止しましたが、何よりも本人の残した強い希望があり、ご遺族様との相談のうえこのたびの刊行の運びになりました」と、出版の経緯をつづった。撮影は昨年、10代最後の夏に行った。

また同社は、写真集の印税について「ご遺族様からの申し出により、この本の印税の全額を、彼女と同じように悩みを抱え、支えを必要としている、居場所の無い中高生と10代女性を支援している団体に寄付いたします」と、明らかにした。

望月さんは2020年冬に亡くなったことを今年5月、家族名義で発表されていた。

望月さんが5歳で最愛の母を亡くしたあと、楽しいことも悲しいことも唯一隠さず話してきた祖母からのコメントも発表された。

▽以下はコメント全文

ファンの皆様、望月めるの祖母でございます。いつも応援してくださり本当にありがとうございます。この度、様々な方のご尽力で、望月めるの写真集が出版されることになりました。めるは、幼少の頃から色々な意味で強い自意識が在り、でもそれは私の目から見てもすてきな輝きを持っていました。尊重して育てて来たつもりですが、彼女は自分の思いを上手に伝えることがとても苦手な上に、相手の言葉から真実を汲み取るのが苦手でした。そのためにご迷惑をおかけした方もいらっしゃると思います。人との関わりの中では大変なことも多々有りましたが、自分のやりたいことを貫く強さと力を持ってはいました。しかし半面、寂しがりやで、繊細で傷つきやすい子でした。

ミスiDに選ばれてからは、アイドルとしてステージにも立ったり、悩みながらもキラキラと輝く日々を送っていたと思います。たくさんのファンの方々の期待にどうやって答えようかと嬉々として語っていためるを、この写真集を見ると思い出します。

婆バカですが、望月めるが生きていた証しとして、お手元に置いていただけますようお願いいたします。ありがとうございました

祖母