英俳優ダニエル・クレイグ(53)が27日、都内で行われた米映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」(キャリー・ジョージ・フクナガ監督、10月1日公開)バーチャルイベントに、英ロンドンからバーチャルで参加した。

クレイグは、06年の「007/カジノ・ロワイヤル」以来15年、5作にわたってボンドを演じてきたが、今作が最後の出演となる。ボンド役がラストということについて、東京で参加した女優前田敦子(30)から「ラストと聞いて、寂しい。本当にラストになってしまうのでしょうか?」と直撃されると「本当に、最後です」と、今作が最後のボンド役になると改めて認めた。その上で「今、いろいろな思いがあります。甘酸っぱい…十分やり切った。私は前を向いて新しいことに向かって進んでいく。もちろん、悲しさ、寂しさはありますが、次のボンドに託する思い」と語った。

前田から「私は“ダニエル・ボンド”が大好き」と熱い“ラブコール”を送られると「サンキュー。ありがとうございます」と日本語で感謝のメッセージを送った。

「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、英国の秘密情報部M16のエージェント「00」を退き、ジャマイカで静かに暮らしていたボンドのもとに、米CIA出身の旧友フェリックス・ライターが助けを求めてきたことから、平穏な生活は突如、終わる。誘拐された科学者を救出するという任務は、想像をはるかに超えた危険なものとなり、やがて、凶悪な最新技術を備えた謎の黒幕を追うことになる物語。ボンドは劇中で海軍中佐という設定だが、クレイグも英海軍から名誉中佐に任命された。

ボンドは劇中で海軍中佐という設定だが、クレイグも英海軍から名誉中佐に任命された。クレイグは「ボンドは、日本にハートを持っている。私の心の一部も、日本にある。また近いうちに日本に行ける。時期にかなうでしょう」と語った。クレイグのほか米俳優ラミ・マレック(40)フランスの女優レア・セドゥ(36)も参加し、最後に全員で、日本式のおじぎをしてイベントを終えた。

前田は「こういう世の中ですけど、映像を通してでも同じ時間を共有できるのは、うれしかった。不思議でした。セクシーだし、目の前にいたら恋するに決まっていますよね」と、クレイグにゾッコンだった。