米歌手マドンナ(63)が、米ファッション誌Vで、36歳でこの世を去ったマリリン・モンローの死を再現したかのような写真を披露して物議を醸している。

定期購読者向けの最新号で4パターンの表紙を飾ったマドンナは、モンローが亡くなる6週間前に撮影された写真集「ザ・ラスト・シッティング」によく似たポーズに挑戦しているほか、最期をほうふつさせるほぼ全裸でお尻を露出してベッドに横たわる後ろ姿も披露している。

モンローは1962年に自宅のベッドルームで亡くなっているところを発見された。直接の死因は処方薬による中毒と特定されたものの、事故や自殺だったのか、はたまた他殺だったのかは不明でその死は今も謎に包まれている。

SNSで公開された写真の中には、モンロー風のブロンドの巻き髪で真っ白いファーのコートを羽織って処方薬のボトルが並ぶテーブルの横でベッドに横たわる姿もあり、「無礼」「不謹慎」などと批判が噴出している。「病的で不気味な理由でモンローの死のベッドを再現している」とコメントを添え、実際にモンローが亡くなった時の寝室の様子を撮影した白黒写真と共に同誌でマドンナが披露したモンロー風写真を合わせて投稿している人もいる。

撮影を担当した写真家のスティーブン・クライン氏は、「私たちはモンローのイメージを正確に再現することには興味がありませんでした。重要だったのは写真家と被写体の関係を探求することでした。ホテルのスイートルームを探し、カメラとスターの関係性、神秘、創造的なコラボレーションによる魔法を捉えることにしました」と同誌のサイトでコメントしており、一部ファンからは作品を擁護する声もあがっている。話題を呼んだことで雑誌は完売するヒットとなっているという。

マドンナは過去にもモンローにインスパイアされた作品を発表しており、1984年のヒット曲「Material Girl」のミュージックビデオは、映画「紳士は金髪がお好き」(1953年)でモンローが歌う「ダイアモンドは女の親友」へのオマージュだと言われている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)