お笑いコンビ、NON STYLEの石田明(41)が脚本、演出を手がける舞台「結 -MUSUBI-」が来年2月から東京、大阪の2都市で上演されることが2日、わかった。

構想期間は所属する吉本興業史上の最長という4年。「言葉」で笑わせる芸人の常識に反し、ノンバーバル(せりふのない)作品に仕上げた。アクションやダンスなど“しゃべらないけどうるさい”内容になっているといい、石田は「『動き』だけで笑いを取れたり、感動させられたりできるかという、もうひとつ上のランクに行ってみたいと思い挑戦させていただきました」と意気込んでいる。

物語の舞台は相撲部屋。伝説の横綱、雅ノ富士が生前に立ちあげた富士見部屋で「してはいけないこと」として掲げる「私語」と「女性を土俵にあげる」ことなどをめぐり、力士たちの命がけの結びの一番が始まるというストーリーだ。

石田は「海外で勝負ができるような舞台をしたい」と構想期間中には吉本興業の社員と共に海外へショー鑑賞に出向くなど準備を進めてきた。行き着いたのが米ブロードウェイに進出した韓国発の大ヒットノンバーバルパフォーマンス「NANTA」などをほうふつとさせる、せりふのない舞台。発表したコメントでは「メリット、デメリットは計り知れないほどある」とも語り「言葉を封印することで今まで使っていなかった脳みそを使うということになるので『これがまた新たに漫才にも使えるな』『持ち帰るものがたくさんあるな』という今からワクワクしています」とつづった。

主演は劇団EXILEの小野塚勇人(28)が務め、女性ファッション誌「Ray」の専属モデルで女優としても活躍する中村里帆(22)や、株元英彰(32)、廣野凌大(23)らミュージカルや2・5次元舞台への出演経験も豊富なキャストがそろった。そして当初は予定していなかったというが、石田自身も侍役で出演が決定。「出る予定はなかったんですけど…なかなか見つからなかったんですよ。ここまできたら僕がやろうと。殺陣もやりつつ、お笑いの負担も大きな役柄なので、そこも踏まえると石田しかいないだろうと…決めさせていただきました」と力を込めた。

舞台は22年2月4日から東京・渋谷区文化総合センター大和田さくらホールで6公演、同11日から大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで4公演を行う。