クリスマスを家族や恋人、友人らと楽しんだ方、多いと思います。ところで「クリスマス」はどういう意味でしょう。

「クリスマス(Christmas)」は「キリスト(Christ)のミサ(mass)」という意味です。ミサとは礼拝などのことです。クリスマスはキリストの誕生をお祝いする日です。ただ誕生日が特定されていないので、遠い昔から12月25日に誕生をお祝いしているのです。

12月24日のクリスマスイブは、前夜祭的な意味合いで理解していると思いますが、違うそうです。イブとは「イブニング(evning)」で夜や晩の意味です。かつてのユダヤ暦では1日は日没から始まり、翌日の日没までとされていました。本来のクリスマスは24日の日没から25日の日没までなのです。

クリスマスを盛り上げるのが、やはりクリスマスソングです。「ラストクリスマス」(ワム)「恋人たちのクリスマス」(マライア・キャリー)「クリスマスイブ」(山下達郎)など現代のクリスマスソングは多々ありますが、やはり昔ながらの曲が気分を高揚させてくれます。

「赤鼻のトナカイ」「サンタが街にやってくる」「ジングルベル」「きよしこの夜」などなど。もちろん原曲は外国語(主に英語)ですが、小さい時に日本語歌詞でメロディーに親しんだからこそ、大人になってもクリスマスソングを聴くとワクワクするのだろうと思います。

ちなみに「赤鼻のトナカイ」は新田宣夫氏の訳詞で知られています。「新田宣夫」とは、日本にカバー・ポップスを確立した著名な訳詞家の漣(さざなみ)健児氏(本名・草野昌一=シンコーミュージック・エンタテイメント元会長)の初期のペンネームです。「ルイジアナ・ママ」(飯田久彦)「可愛いベイビー」(中尾ミエ)など多数の外国ポップスに日本語を付けて大ヒットさせた人物です。漣健児としてジャクソン・ファイブ版でヒットしたクリスマスソング「ママがサンタにキッスした」なども訳詞しました。

クリスマスソングの中には、複数の方が訳詞している曲もあり、有名な曲でも歌詞が微妙に違っているケースもあります。流れてきたメロディーに合わせて口ずさんだら、歌詞が違っていたなんて経験された方もいると思います。

世界的なクリスマス・キャロルの「きよしこの夜」は、多くの方が歌えると思います。由木康氏の訳詞で知られています。実は一部の歌詞が2つあります。「救いのみ子は まぶねの中に」という歌詞と、「救いのみ子は 御母(みはは)の胸に」です。「まぶね」とは「馬槽(まぶね)」で、馬のえさを入れるおけのことです。イエス・キリストがその中に寝かされたとされています。

クリスマスソングの中で、もっともヒットしたのは「ホワイト・クリスマス」です。米俳優で歌手のビング・クロスビー版は5000万枚売れ、ギネス記録です。別バーションを含めると1億枚とも言われています。確かに心に染み渡るクリスマスソングです。和訳もありますが、やはり英語で歌うべき1曲です。

クリスマスが過ぎれば、すぐ正月気分になると思います。ちなみに正月とは1月の別称です。【笹森文彦】