竹中直人(65)が12日、埼玉県川口市のイオンシネマ川口で行われた映画「ロード・オブ・ONARI~未来につなぐ想い~」(酒井善史監督)試写会の壇上で、かつてマネジャーを務めた川口市議会の関裕通議長(48)から感謝され、照れた。

「ロード・オブ・ONARI~未来につなぐ想い~」は、川口市経済部産業振興課内にある「川口宿 鳩ケ谷宿 日光御成道まつり実行委員会」が製作した短編映画。川口市の全面協力のもと、江戸幕府三代将軍の徳川家光が、川口発展のルーツである「御成道」を訪れ、つけ物が塩辛いと文句を言った次の瞬間、タイムスリップして川口市に現れる、時代を駆け巡る軽快なコメディータッチのタイムトラベル映画として作られた。同市内で試写会が開かれているほか、17日からYouTubeで無料配信される。竹中は劇中で、江戸時代、現代両時代で錫杖(しゃくじょう)寺の住職を演じた。家光を演じた主演の津田寛治(56)にとって、キーマンになる役どころだ。

試写会の冒頭に登壇した関議長は「48歳ですが、今より、もっと青二才…24歳の時、竹中さんのマネジャーをしていました。監督作の映画『東京日和』(97年)の頃で、津田寛治さんは喫茶店の店員役をした。竹中さんには人生のいろはのいを教えていただいた」と竹中への感謝の思いを口にした。さらに「右も左も分からない青年に、いろいろなことを教えていただき(今回の映画の製作、上映で)恩返し出来た。本当にお世話になりました。議長をしておりますが、あの時の経験のたまもの。竹中さん、本当にありがとうございます」と感謝の言葉を繰り返した。

竹中は「全然、昔と変わってないニコニコの関君。変わってない」と照れ笑いを浮かべた。この日は、出演者も観客と一緒に試写を見たため、司会の南美希子アナウンサーから映画を見たかと聞かれると「原稿の締め切りがあって、ちゃんと見ていない。現場、楽しかったんで。津田君も素晴らしかった」と試写を見損ねたと明かし、苦笑した。