奇術師松旭斎小天華(しょうきょくさい・こてんか)さん(本名山崎和江=やまざき・かずえ)が25日に多臓器不全のため、都内の病院で亡くなった。76歳。27日、所属する落語芸術協会が発表した。数日前に転倒し病院に運ばれた後、急に体調を崩したという。葬儀はすでに執り行った。

1945年(昭20)に東京で生まれた小天華さんは、奇術師松旭斎天勝の弟子だった母と天勝一座で後見をしていた父とともに「ファミリィマジック」として幼少期に初舞台を踏んだ。母の引退後は、父娘のコンビでテレビや寄席に出演。その後、父から独立。

81年、上皇さま、美智子さま(当時の皇太子ご夫妻)の前でマジックを披露した。87年にはヨーロッパ公演も。

昨年6月、夫で江戸売り声漫談家宮田章司さんが亡くなった。最後の寄席定席出演は、昨年1月10日池袋演芸場の高座だった。