2022年東映ラインナップ発表会が3日、都内で行われ、紀伊宗之プロデューサーは、庵野秀明監督(61)の映画「シン・仮面ライダー」(23年3月公開)製作の進行状況について説明した。同氏は「ここまでやるんかと。期間もお金もかかりますが…映画を作るのは、こんなに大変なんだと思うくらい細かく、いろいろなものを検証しながらやっている状態」と語った。

「シン・仮面ライダー」の製作は、21年4月3日に都内の東映本社で行われた会見で発表され、同9月30日に都内で開かれた会見では、仮面ライダー・本郷猛役の池松壮亮(31)と緑川ルリ子役の浜辺美波(21)の出演が発表された。さらに1月1日には、柄本佑(35)が仮面ライダー第2号・一文字隼人を演じることが発表された。庵野監督は、池松を起用した理由について、71年の「仮面ライダー」で藤岡弘、(75)が演じた本郷猛のイメージが強く「踏襲しても自分では消化できない。別の本郷猛を作らざるを得ない。池松君がやるなら、違う本郷になってくれるんじゃないか」と語った。一方で71年の「仮面ライダー」のオープニング映像をモチーフにした、プロモーション映像を製作、公開するなど元祖への深いリスペクトを示した。

紀伊氏は、その経緯を踏まえ「1回、ザッと編集したものを見て、俳優パートはしっかり取れている。CG、音楽…妥協のない監督なので、どこまで追い込めるか、楽しみにしていてもらっていい」と製作中のラッシュ(映像)に自信を見せた。その上で「テレビシリーズをリスペクトして、シナリオも庵野味…監督が書いている」と語った。

紀伊氏は「牛首村」をはじめとした「恐怖の村シリーズ」に関する発表の時はスーツ姿だったが、そこから一転、「庵野組」と書かれた、はっぴを着て登壇し「シン・仮面ライダー」シリーズへの意気込みを示した。同作では緑川ルリ子役を浜辺美波(21)が演じるが、浜辺は東映のライバル社・東宝の、東宝芸能に所属している。紀伊氏は、はっぴについて「東宝芸能の、浜辺美波ちゃんにも着てもらいます」と力を込めた。