俳優石原良純(60)が5日、テレビ朝日系「週刊ニュースリーダー」(土曜午前6時)に生出演し、父で1日に89歳で死去した元東京都知事で作家の石原慎太郎さんと、弟石原裕次郎さんとの関係について語った。

良純は「会いたい? 石原裕次郎さんには会いたいんじゃないかな。いちばん会いたいし、石原裕次郎って人が52歳で亡くならないでいたら…、あぁでも変わんないのかな石原慎太郎は」などと思いをはせた。「石原裕次郎と慎太郎の関係は、なんかこう、特別な…。石原裕次郎さんには仲間がずっといた、役者さんや三船(敏郎)さん、スタッフもそうだし。うちの父親はどっちかっていうと一匹おおかみで、そういう人ではなかった。それはうらやましかった、『裕次郎の周りには何であんなに人がいっぱいいて、亡くなった後もあれだけの人に慕われてて』と。だから『裕次郎灯台』は、本当にうらやましくてしょうがないんでしょうね」と語り、慎太郎さんが生前、弟に抱いていた思いを代弁した。慎太郎さんは、かつて著書の中で、神奈川県葉山町の沖にある「裕次郎灯台」の横に自身の名を冠した灯台を建てることを、子供たちに伝えたと記していたが、良純は「でもね、勝手に灯台を建てちゃダメなんだよ。灯台は信号機だからね」とオチを付けて、他の出演者の笑いを誘った。

慎太郎さんは膵臓(すいぞう)がんを昨年10月に再発していた。一橋大在学中の1956年(昭31)に、小説「太陽の季節」で芥川賞を受賞し、以来ベストセラーを次々に発表。タカ派の論客としては歯に衣(きぬ)着せぬ慎太郎節で知られ、時に物議も醸したが、強烈な存在感を放ちながら時代を駆け抜け、弟の大スター、裕次郎さんのもとに旅立った。