ロシアのプーチン大統領のそっくりさんとして有名なポーランド出身の男性が、ロシアのウクライナ侵攻を受け、大統領にそっくりであるが故に身の危険を感じていると明かした。

過去8年間にわたってプロのそっくりさんとして米国や英国などを訪れ、イベントなどに引っ張りだこだったというスワヴェク・ソボラさん(53)は、自身が暮らすポーランド西部の都市ヴロツワフにもウクライナからの避難民が日々増え続けていることから、出歩くのが怖いと英デイリー・スター紙に語った。

普段から街を歩いていると「プーチン大統領に似ている」とよく声をかけられていたというソボラさんは、「戦争が始まる前は路上で身の安全に不安を感じたことはないが、今は少し怖い。なぜなら、私を見た人たちが怒りをぶつけてきたり、攻撃的になるかもしれないから」と語っている。ソボラさんは、運送会社を経営しており、そっくりさんの仕事はお金のためではなく、世界を見ることができるからだと語る陽気な性格だとデイリー・スター紙は伝えている。

そっくりさんの仕事でロシアを訪問したこともあるというソボラさんは、以前は自身が演じるプーチン大統領のことを尊敬していたというが、ウクライナへの侵略が始まったことで考えが変わったと話し、「多くの害を及ぼす人物を、将来どのように演じたら良いか分からない」とコメント。戦争によって仕事の依頼が増えたのではと問われると、「私はウクライナと共にある。紛争から利益を得ることはしたくない」と語り、プーチン大統領になりすますことはもうしないと述べている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)