BPO放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会から放送倫理違反があったと判断されたテレビ朝日系情報番組「大下容子ワイド!スクランブル」(月~金曜午前10時25分)は、10日の放送で、大下容子アナウンサー(51)が謝罪した。

大下アナは「去年番組で放送した内容に不適切な演出があったことについて、BPO放送倫理・番組向上機構の放送倫理検証委員会は、本件放送には放送倫理違反があったとの判断を示しました」と報告し、該当場面のVTRなどを放送した。

不適切演出については、テレビ朝日が制作業務を委託しているテレビ朝日映像社員のチーフディレクターが番組全体を統括し、大きな発言力があったことが一因とした。大下アナは「当社の番組への信頼を大きく損ねる許されない事案であり、あらためて視聴者並びに関係者の皆様に深くおわびいたします」などと、テレビ朝日のコメントを読み上げた。

続けて、BPOが「複数の目が働かなかった」など5つの問題点を指摘したことについて、大下アナは自らの言葉で「5つの問題点のご指摘、重く受け止めています。番組をご覧の皆様、申し訳ありませんでした」と深く頭を下げた。

この件では、昨年3月から10月にかけて放送された視聴者からの質問に答えるコーナーにおいて、事前に番組側が用意していた質問を視聴者からの質問として偽って放送した事例が見つかったことが判明。BPOは同年11月、審議入りを決定していた。