80年代後半から若者にカリスマ的な人気を誇った歌手の故尾崎豊さん(享年26)の長男でシンガー・ソングライターの尾崎裕哉(ひろや、32)が23日、東京・松屋銀座で、「OZAKI30 LAST STAGE 尾崎豊展」(4月4日まで)の記者会見を行った。

尾崎豊さんの没後30年を機に、尾崎の歩いた道、尾崎と歩いた道、これから尾崎と歩く道を見つめ直し、語り合うために企画されたもので、会場では生前愛用した楽器や創作ノート、学習机をはじめ、プライベート写真、レコーディング用の楽譜、ステージで使用したセットリストなどを多数展示。

裕哉は「遺族としては、『尾崎豊』っていう人間が生き続けたあかしがこのような形でも残っていくというのが非常にうれしい限り。生で展示されることによって情報の粒度と質感が違ってくる。一度に尾崎豊に包まれる環境に浸れるのって今しかないと思います」と感慨深げに語った。

尾崎さんの代表曲で、本人が作詞作曲を手掛け、現在もさまざまなアーティストによってカバーされている「I LOVE YOU」。2月11日放送のテレビ朝日系「ミュージックステーション」の3時間スペシャルで、裕哉がカバーを披露したことを振り返り、「めちゃめちゃ緊張したのが正直な気持ちです」とした上で、「ずっと日本を代表する恋歌ソングで居続けていることに感動しました。亡くなって30年たつけれど、ずっと誰かの1位に、みんなの1位になり続けているのは、ほんとにすごいことだなって。曲を作っているからこそ余計にすごさとか愛されたんだなっていうことを思いました」としみじみ話した。