NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜午前8時)が8日、大フィナーレを迎えました。ネット上では「カムカムロス」を心配するファンもいますが、これほどまでに愛された理由は? 制作統括を務めた堀之内礼二郎チーフプロデューサーに聞きました。

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「カムカム~」の大きな特徴は、昭和から令和まで100年を生き抜く3人のヒロインを上白石萌音、深津絵里、川栄李奈が演じ、リレー方式でバトンをつなぐスタイルにありました。朝ドラで100年を描くのも、ヒロイン3人が登場するのも初めてでした。

「100年を描くというのは、たいへんな挑戦でした」と堀之内氏。昭和・平成・令和3世代だけあってテンポも3倍速で進み、ネット上では「テンポがあり展開が早くていい」との声も。一方で、ここぞの見せどころをしっかりと押さえた濃密さがありました。

「(最終話前の7日放送)安子とるいが再会する場面を見て、『安子編』でなぜ安子がこれほどまでに壮絶な人生を送らなければいけなかったのか、別れをしなければいけなかったのかの意味が、分かっていただけのかな。より深いドラマにしていくため、より深い感動をしていただくために大きな物語があった」

戦前戦後100年のファミリーストーリー。100年という時間がドラマを味わい深いものにしたようです。

「もともと企画を考えたときはコロナ禍の前から考えていた」

偶然ですが、時代背景もドラマと共鳴しました。新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)が起こり、ロシアのウクライナ侵攻が始まりました。

「日常のありがたさの部分が失われている世の中だからこそ、日常を積み上げることの大事さだとかが多くの方の届き、より深いところで感動していただけたのかなと思っています」

“カムカムロス”が加速しそうです。【松浦隆司】

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