NHKは11日、東京・渋谷の同局で会見を行い、24年大河ドラマが紫式部を主人公にした「光る君へ」に決まり、女優吉高由里子(33)が主演すると発表した。

第63作目の大河ドラマで、脚本家大石静氏のオリジナル作品。平安時代に「源氏物語」を書き上げた紫式部の生涯を描く。大河としては、平安中期を題材にした1976年の第14作「風と雲と虹と」に次ぐ、古い時代が題材となる。

吉高は紫式部/まひろを演じる。14年NHK連続テレビ小説「花子とアン」でヒロインを務めた10年後に大河に主演することとなり、「10年ぶりに大きな、長い作品に携わること出来る」と笑顔。「男が動かしている社会だったかも知れないけれど、女の人が表に立つような光が差す内容をやっていく上で、たくさんの人に共感してもらえる主人公を表現出来たら」と意気込んだ。

クランクインは来夏を予定する。大河への主演については「願ってもなかったもの。大河ドラマの主演をやることが夢だって恐れ多くて言えないくらい、自分には関わらないところだろうと思っていた」としみじみ。一方で「馬に乗りたい」と野望も明かし、「大河ドラマは馬かなと思っていたら、今回は戦もない。馬のシーンをねじ込んでいただけたら。法律がなければ、馬に乗って現場入りしたい」と訴えて笑わせた。

今年3月末に主演オファーを受け、誰にも言えない日々を過ごした。吉高は「秘密を抱えるってこんなにゾビゾビするんだっていう日常。今回はうれしい秘密だったけど、苦しい秘密は生きていけないよなって思いました」。家族にも話しておらず「昨日母に会ったんですけど、何も言わずに。『どういうこと!?』って、今ケータイが鳴っていると思います」と笑った。

世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を生み出した紫式部が主人公。生涯思いを寄せた藤原道長との恋愛模様を織り交ぜながら、華やかにひらいた平安文化、平安貴族の世界を描く。