NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜午後8時)第20回「帰ってきた義経」が22日放送され、菅田将暉(29)演じる源義経が最後を迎えた。このほど、義経役の菅田と静御前役の石橋静河(27)が同局を通じ、コメントを寄せた。

菅田は義経の最期について「義経のセリフの通り、壇ノ浦で平家を滅ぼした瞬間から、何かぽっかり空いている感じがずっとありました。そこからの義経は、生きてはいるんだけど、亡霊のように、のめりこむもの、目標みたいなものがなく生きていたようでした」と心境を重ねる。「いろんな思いがありますが、今日演じた感じだと、何かほっとしているようなところもあると思います。今日、最後に思ったのが『これで兄上(頼朝)とのいざこざが終わるな』という、そんな気持ちでした」。

大泉洋演じる兄、源頼朝との関係については「この2人の“仲たがい感”の描かれ方は千差万別で、いろんな見せ方があるけれど、でもどんな描かれ方でも、義経はただただ純粋に兄上のことが好きなんだな、っていうのだけは共通していると思いました。そこは最後までできてよかったと思います」と話す。悲しさの中に笑いを含む、三谷幸喜氏の脚本については「リアルな『なんでこんなことになっちゃうかなぁ』っていうのを最初に持ってきて、ちゃんと最後の里(三浦透子)とのところまでつなげてくる三谷幸喜さんはすごいなと思いました」としみじみと語った。

ダンサーの顔を持つ石橋は、白拍子の静御前として劇中で舞を披露。プレッシャーの中でも面白みを感じていたといい「タイムスリップしたようなセットの中で、扮装(ふんそう)したほかの役者陣の方々がいる中でこうやって踊る機会をもらえるのがすごく幸せだなという気持ちのほうがプレッシャーよりも勝って、稽古は大変だったんですけど、今回これをやらせてもらえて本当によかったなと思いました」と感謝する。

記録の少ない白拍子の踊りは想像で作り上げたといい、「刀や扇、烏帽子(えぼし)など男っぽい扮装(ふんそう)をした、すごくりりしい踊りなのですが、それがもっと日本舞踊に近いような、はんなりした女性らしい動きだったら、西洋の動き・ダンスとは全く違うのでそれはそれで難しかったと思うんです」。また「今回は足を蹴り上げるなど、派手な動きがけっこうあったので、それは今まで私がやってきたことが生かされていたかなと思いますし、『こんな踊りを昔の女性がやっていたんだ』っていうのはすごく驚きで、新鮮でした」と振り返っている。