櫻坂46渡邉理佐(23)の卒業コンサートが22日、東京・代々木第1体育館で行われた。

欅坂46に一期生として加入し、櫻坂46改名後も常にグループを引っ張ってきた功労者。メンバー個人に焦点を当てた卒業コンサートは結成以来初だ。欅坂46楽曲の“封印”も解くスペシャルな構成で、巣立つ花道を飾った。

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「謙虚・優しさ・絆」。欅坂46時代の円陣の掛け声だ。渡邉は、まさにこの3拍子を体現したアイドルだった。

謙虚な姿勢は7年間変わらない。単純に控えめな性格というだけではなく、人の意見をよく聞き、取り入れることで人気につなげてきた。顕著な例の1つは、加入時にロングヘアだった髪形を、スタッフからの勧めを受けて同年末に20センチ以上カットしたことだろう。小顔やスタイルの良さが際立つショートヘアはたちまちファンの間で話題に。当時高2の17歳。非常に大きな決断だっただろうが、今でも「スタッフさんに感謝です」と転機を振り返る。

心優しい性格で、後輩からもほっこりするような心温まるエピソードが尽きない。「波瀾(はらん)万丈でした」という欅坂46時代を含む7年間を共に過ごした同期の一期生とは、さらに固い絆で結ばれている。

欅坂46の掛け声はこうも続く。「キラキラ輝け欅坂」。そして櫻坂46の円陣には「櫻のように咲き誇れ」とある。2つのグループをけん引した実績にふさわしく、卒業後も“イズム”を体現していくはずだ。【横山慧】