ダンス&ボーカルグループのDA PUMPが、デビュー25周年記念日となる11日に、千葉・幕張メッセで全国アリーナツアー「DA POP COLORS」最終公演を行った。

97年6月11日に、シングル「Feelin’ Good~It’s PARADISE~」でデビュー。さまざまなヒット曲で、J-POPシーンを彩ったが、メンバーの脱退や加入を繰り返すなど、”不遇”の時代も過ごした。

ただ、25年の中でストリートを発祥としたダンスは、ブレずに続けてきた。09年に加入したメンバーたちは、25年前は学生で、DA PUMPファンの1人だったが、憧れ、それぞれの得意とするダンスのジャンルで活躍してきたからこその”出会い”があって加入し、「U.S.A.」での再ブレークにつながったと考えると、感慨深いものがある。ISSA(43)も「25年で変わったのは人数、変わっていないのは、ストリート文化の継承だったり、これまでやってきたこと」と胸を張った。

DA PUMPのデビュー当時に比べると、ダンスを取り巻く環境も大きく変わった。当時は、まだストリートダンサーが“市民権”を得ているとは言えない時代。それでも、12年にはダンスが中学校で必修化され、またTikTokを代表するSNSの興隆も相まって、今では国内のダンス経験者は2000万人とも言われるほど、日本は”ダンス王国”にもなった。昨年からは、日本発プロダンスリーグ「D.LEAGUE」も開幕し、24年のパリオリンピックでは、ブレイクダンス(ブレイキン)が正式種目にもなる。

エンターテインメントとして、特にライブでは激しい運動量も求められることが多く、年齢を重なれば、体力勝負になってくる部分もあるだろう。ISSAも今後について「身を削ってパフォーマンスしているので、できなくなってくることもあると思う」と話したが、ダンスの表現の幅は広く、可能性もまだまだある。できるところまで今のスタイルは継続しつつ、ぜひダンスが”生涯”楽しめるものであることを、DA PUMPに証明して欲しいと感じた記念日の夜だった。【大友陽平】