乃木坂46岩本蓮加(18)が14日、都倉俊一文化庁長官を表敬訪問した。今年4月公開の初主演映画「世の中にたえて桜のなかりせば」(三宅伸行監督)で共演し、今年3月14日に肺炎のため87歳で急逝した宝田明さんの思い出を語った。

長官室に入り、この日発売された同作のDVDを手渡し、都倉長官から「ありがとうございます」と笑顔であいさつされた。宝田さんと旧知の仲という都倉長官は「宝田さん、僕の子供の頃から大スターで、その中でも超二枚目だった。何かオーラがある人だからね。優しいし。いろんなお話ししているとすごい勉強になる。中国語ペラペラで、突然言いはじめるから」と懐かしんだ。

映画はさまざまな境遇の終活を手助けするうちに自分の生き方と向き合いはじめるヒューマンドラマ。岩本は「終活アドバイザー」のバイトをする不登校の女子高生、咲を演じた。「撮影の期間にすごく演技のことも教えていただきましたし、大ベテランの方なのですごく緊張していたんですけど、最初お話しした時に『蓮加っていい名前だね』って言われたことをいまだに忘れられないです。すごくうれしくて。大好きな名前になりました」と感謝した。

都倉長官の「お互いにお肉が好きで、しゃぶしゃぶ食べに行って。宝田さんは僕の5割増しくらい食べるんです」と述懐。「健啖(けんたん)家。あれだけ食べられるんだから、それはエネルギッシュだろうって思って。お肉がたくさん食べられるっていうのは元気な証拠だと思いました」と明かした。

この日は宝田さんの月命日。都倉長官は「宝田さんは日本のミュージカルの草分けをした人でもある。ミュージカルが彼のライフワークだったので、一緒にやりたかったです」と惜しんだ。

岩本は「私はすごくスターの方だと思ってお話ししていたんですけど、私のことは孫のようっておっしゃっていたので。いつしか話すのにも緊張しなくなりましたし、すばらしい方と思いつつも、おじいちゃんのような…」と回想。「今、演技のお仕事があるたびに宝田さんの『大女優になれるよ』って言ってくださった言葉を思い出しています。ふとした瞬間に頑張れるように」と明かした。