8日に死去したエリザベス女王のひつぎが14日、バッキンガム宮殿から国会議事堂が入る建物内の大広間ウェストミンスターホールに運ばれた。ひつぎは19日の国葬まで安置され、市民による一般弔問が始まったが、ひつぎを守る護衛が床に真っ逆さまに倒れるハプニングが起きた。

複数のメディアによると、深夜0時半頃にひつぎの足元に立っていた黒い制服姿でつえを持った護衛が2回ほどよろけて台から落ちた後、バランスを取り戻すもしばらくして再び体をふらつかせ、今度は台の上から床に向かって真っすぐ倒れ、BBCが一時生中継を停止したという。視聴者は何が起きたか分からず混乱したというが、その様子を捉えた動画がその後すぐにネットで拡散され、話題になっている。

倒れた後、すぐ近くにいた警察官や関係者が駆け付けたが、原因や負傷の有無など詳しいことは分かっていない。報道では、気絶したようだと伝えており、映像では頭を打ったようにも見えることから、「無事を祈ります」とのコメントが多く寄せられている。

公開安置は24時間体制で行われ、市民が長蛇の列を作り、夜を徹した弔問が続いている。米メディアは「最大30時間待ち」の可能性があると伝えている。台の四隅には、王家に仕える英軍部隊から兵士が護衛として立つことになっており、兵士は20分ごとに交代するが、立ったまま完全に静止している時間は6時間に及ぶという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)