英王室が先月19日に執り行われたエリザベス女王の国葬の前夜に、各国の首脳ら要人を招いてバッキンガム宮殿で開催したレセプション後に撮影したチャールズ国王とカミラ王妃、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃の4人が並ぶ写真を公開し、そこにヘンリー王子夫妻がいないことが話題になっている。王室を離脱して公務から退いた夫妻は、レセプションには招待されなかったことが明らかになっている。

公開されたポートレートは、黒の喪服姿でカメラに向かってほほ笑む4人の姿が写っている。ボディーランゲージの専門家は、米FOXニュースに国王である父と息子が喪服姿で互いの配偶者と並んで笑顔を見せる写真は、「家族の団結を示す素晴らしい例」だとコメント。君主制を健全に維持し、最愛の女王の意思を継いで国民に奉仕し続けるための使命を帯び、団結して協力することを国民に示していると述べている。

そんな家族写真に確執が取り沙汰されるもう1人の息子ヘンリー王子夫妻がいないことは意図的だったのかどうかは分からないが、その2日後に今度はヘンリー夫妻が慈善団体のイベントに出席するため英国訪問中に撮影した手つなぎポートレートを公開した。しかし、このタイミングで女王が死去する以前の先月5日に撮影された仲睦まじい2人の写真を公開したことに疑問の声が上がっている。かつてウィリアム皇太子夫妻と共に「ファブ・フォー」と呼ばれた自分たちに変わり、新たな家族写真は一部王室ファンの間で新たなファブ・フォー誕生と称賛させていることから、対抗措置として自分たちのラブラブな写真を公開したのではないかとの声も上がっている。

ヘンリー王子夫妻が公開したのは、5日にマンチェスターで開催されたワン・ヤング・ワールド・サミットに出席した際に友人の写真家ミサン・ハリマンさんが撮影したもの。鮮やかな赤のルックスのメーガン妃の手をやさしく握る王子の姿を捉えた2枚の写真をハリマンさんが、自身のSNSに投稿した。メーガン妃はこの日、王室離脱後英国内で初のスピーチを行ったことで話題となったが、その3日後に女王が死去し、最終日のイベント出席を取りやめて一連の葬儀に関する儀式に出席するため英国に留まっていた。滞在中はヘンリー王子の軍服着用禁止やレセプションへの招待を巡るゴタゴタ、礼拝での手つなぎが王室の儀礼違反だと批判されるなどさまざまなドラマがメディアで伝えられていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)