韓国の10人組ダンス&ボーカルグループTREASUREが29日、京セラドーム大阪で、「JAPAN TOUR 2023-23~HELLO~SPECIAL in KYOCERA DOME OSAKA」を開催した。昨年11月から始まった初来日ツアーの最終日。韓国アーティストの初来日ツアーとしては史上最多となる総動員数29万人を記録したツアーを、グループ初のドーム公演で締めくくった。

オープニングは「JIKJIN」「BOY」「I LOVE YOU」といった代表曲を連続で披露した。福岡出身のハルト(18)が「京セラ愛してるー!」と叫ぶと、会場のボルテージは一気にマックスに。その後のMCトークで、ダブルリーダーの1人で韓国出身のジフン(22)も「めっちゃ楽しみにしていた京セラドーム。みなさんも待ってましたよね。盛り上がっていきましょう」と呼びかけて、ムードを高めた。

昨年11月に北海道から始まった今ツアーは、8都市で26公演を実施。締めくくりの舞台はグループ初のドーム公演となる京セラドームとなり、大阪出身のアサヒ(21)は「大阪ただいま~」と興奮した様子だった。「憧れの場所ですごく緊張したけど楽しまないと、と思って」と地元への凱旋(がいせん)に感慨にふけりながらも、歌とダンスで魅了した。

兵庫出身のヨシ(22)にとっても思い出の場所だ。小6の時にBIGBANGのライブを同ドームで見たといい「BIGBANGさんみたいになりたいと思った。夢みたいで信じられないです」と目を輝かせた。ハルトは「次は福岡・ペイペイドームに立ちたいし、海外で通用するアーティストになりたい」と地元福岡への凱旋を夢見た。

関西出身が2人いるだけに、関西弁が韓国出身メンバーに広まっている。ヨシが「TREASURE MAKER!」とファンの総称を呼びかけると、他メンバー全員で「ほんま、おおきに!」と絶叫。前日28日を含むドームに集まった計8万人のファンに、関西弁で感謝を伝えた。

アンコールでは3月公開の映画「ブラッククローバー 魔法帝の剣」の主題歌「Here I Stand」を初披露した。ダブルアンコールも行われ、計29曲を披露した最終日公演。多くのメンバーが涙を流し、もう1人のリーダーで韓国出身メンバーのチェ・ヒョンソク(23)も感涙しながら「必ず帰ってきます。また大阪で会いましょう」と初来日ツアーを締めた。

20年8月に韓国デビューして同年の新人賞を総なめし、21年3月に日本デビューしたTREASURE。ヒョンソクは「ドームツアーが夢。そういう大きな目標を持ってやっていきたい」と意気込めば、ジフンも「ドームツアーをしたり、オリコンの授賞式に出たりしたい」と大きな目標を掲げた。初の来日ツアー、初のドーム公演をきっかけに、ここからさらに飛躍する。【佐々木隆史】

 

◆TREASURE(トレジャー) BIGBANGやBLACKPINKらを輩出したYGエンターテインメント所属。韓国出身メンバーのジフン、チェ・ヒョンソク、ジュンギュ、ユン・ジェヒョク、ドヨン、パク・ジョンウ、ソ・ジョンファンと日本出身メンバーのヨシ、アサヒ、ハルトによる10人組ダンス&ボーカルグループ。20年8月に韓国デビューして同年の新人賞を総なめし、21年3月に日本デビュー。「DARARI」がTikTokで12億回再生を突破するなど世界的人気を誇る。