クレイジーケンバンド横山剣(62)が30日、東京・代官山蔦屋書店で、門野久志氏の書籍「レッドシューズ40~ロックの迎賓館の40年~」(ぴあ)刊行記念イベントに出席した。

国内外ミュージシャンに愛され、“ロックの迎賓館”と呼ばれるロックバー「レッドシューズ」の創業40周年を記念した書籍。著者でレッドシューズ2代目オーナーの門野氏と横山、同バンドメンバーのスモーキー・テツニがトークイベントを行った。

この日、ロックバンド、シーナ&ロケッツの鮎川誠さんが膵臓(すいぞう)がんのため29日に亡くなったことが報じられた。「レッドシューズ」の通称“ロックの迎賓館”の名付け親は鮎川さんで、横山は「九州、福岡と広島と、何度か共演させていただいた。ずーっと変わらずカッコよかった。今日はビックリしました」と訃報に触れた。

青山の骨董通りのレコード店で鮎川さんを見かけたのが最初の出会いで「よく見たら、シーナ&ロケッツの鮎川さん。僕は好きな人はなるべく近づかず、距離を置いて見るだけ。声をかけなかった」。数年後の共演で打ち明けると、「『よく行ってたよ、あそこに』と。すごく優しくしてくれて、思い出に残ってます」と語った。90年代、韓国のバンドが来日した際の鮎川さんの演奏が印象的といい「熱狂して、いいプレイだった。思い出を言ったらきりがないくらいあります。大好きな人です」としのんだ。

レッドシューズは1981年(昭56)に西麻布で誕生。95年に閉店したのち、02年に南青山で復活した。ローリング・ストーンズやデビッド・ボウイらも訪れ、あらゆる業界人の交流の場として知られるようになった。門野氏は、昨年10月に行われたレッドシューズ40周年記念イベントに鮎川さんが出演したことを感謝すると「レッドシューズ愛あふれるステージを繰り広げてもらった。シーナ&ロケッツのギタリストとして最後まで活躍された。一緒にいさせてもらって、本当に幸せです」と語った。