モデルでタレントの世良マリカ(20)が、3月28日に東京ドームシティホールで開催される「Change Makers Fes 2023」のスペシャルアンバサダーに就任した。慶大総合政策学部2年の世良は、25歳以下の若者や子供たちの活動を応援するイベントに向けて、このほど意気込みを語った。【聞き手=小谷野俊哉】

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TBS「サンデージャポン」、BSテレ東「日経ニュース プラス9」で活躍中。美しさと知性を兼ね備えた“第7世代の旗手”として注目されている。今回は、25歳以下の若者を応援する「Change Makers Fes」のスペシャルアンバサダーを務める。

「こういうフェスがあるのは、すごいすてきなことだと思います。私も同世代の、若くてやる気のある方たちと一緒に楽しんで、頑張りたいと思います。コロナでいろいろな集まりにも行けなかったけど、昨年末に好きなアーティストのライブがあって、久しぶりに人が集まるところに行って、すごくいいものだなと実感しました」

19年に史上最年少の16歳で「ミスワールド2019」の日本代表になった。

「私がこの業界に入って最初にやったことです。高校1年生の時に事務所に入って、3カ月くらいで募集がありました。正直、自信があまりなくて、まさか選んでいただけるとは思ってなかったんです。だけど、選んでいただいたからには頑張りたいという思いもすごくありましたし、単純にうれしかったです。でも、選ばれてからが大変でした。日本代表としてロンドンに1カ月間滞在してから世界大会だったんです。各国代表がいる中で、私が出場した年は現地に日本語を話せる人は1人もいませんでした。英語もペラペラというわけではなかったので、1人で1カ月頑張らなきゃいけないという状況は、結構不安でした。でも行ってみたら、すごく楽しくていい経験でした。終盤には、割りと不自由なくコミュニケーションが取れるようになりました」

芸能界入りのきっかけは、東京・原宿でのスカウトだった。

「正直、最初はあまり興味がなくて、お話をいただいた時も結構悩んで、すぐにやろうということにはならなかったんです。芸能界に入ろうということは、特に考えていませんでした。スカウトしていただいたのが高校に入る前のタイミングで、進学先は決まっていたんですが、まだ高校生活がどうなるか分からなかったんです。結局、スカウトしていただいてから、半年以上たったくらいで決めました。けれど、始めたからには、自分ができることをやって結果を残したいという思いがあります。元々は化粧品とかに興味があったので、薬学系の学部に進んで化粧品開発とかをしたいなと思っていたんです」

モデルやタレントの仕事をこなしながら、高校生活を送り、慶大総合政策学部を受験した。

「ちょうど受験の年に、撮影が頻繁にあった時期でもありました。時間的にも、精神的にも大変でした。見た目をきれいに保たなきゃいけない、肌もきれいにしておかなきゃいけない、でも勉強に集中しなきゃいけない…ってなると、睡眠時間もあまり取れなくて、葛藤がありました。私は疲れが顔に出やすいタイプだったので、すごく気になりましたし、大変でした」

生まれも育ちも神奈川県。父がカナダ人で、母が日本人のハーフだ。

「カナダに行ったことはあるんですけど、住んだことはないです。本当に寒いですし、私の父のところは特に田舎というか、すごく土地が広くて、のどかで、すごく好きです。父は仕事で、ずっと海外に行ったりしているんです。だから私の英語はネーティブではなくて、今も英会話を継続して勉強しています。見た目ほど、しゃべれる自信はないんです。通訳なしで軽いインタビューとかはできる感じなんですけど、専門的な話になるとわからない単語が出てきたりしちゃうんです」

BSテレ東「日経ニュース プラス9」では、SDGs(持続可能な開発目標)のリポーターを務める。環境やグローバルな問題にも興味を持っている。

「父がユニセフで働いていて、ユニセフ親善大使の黒柳徹子さんを、案内したりしていたんです。記憶はないんですけど、1歳くらいの頃にアフリカのコンゴに住んでいたこともあります。詳しいわけでも知識があるわけでもないけど、こういうお仕事をさせていただいて、自分ができること、他の人にはできないけど自分にはできるということをやりたいと思っています」

これからも、学生生活と両立していく。

「お芝居とか映画を結構見るんですけど、元気をもらったり勇気をもらっています。そういう仕事ができるのは本当にかっこいいし、自分も目指したいなと思っています。あと芸能界に入る前から、ずっとローラさんがすごく好きだったんです。憧れていて、昔の『ラッキー』みたいな、かわいらしいキャラも大好きでしたし、今はいろいろなこと考えてロスに住んでるんですよね」

芸能活動の先には、グローバルな活動も夢見ている。

「芸能界の仕事もいろいろな経験ができるし、楽しいし大好きです。それを続けながら、将来的には国際開発に携われるようになりたい。例えば、イメージしやすいのだとアフリカのインフラ整備とか…。発展途上国のインフラ、特に興味があるのは教育の分野なんです。そういう施設を整えたりする活動に、何らかの形で関わるのが、私の夢と希望です」

美しさと知性が、世界への道につながっている。

◆世良(せら)マリカ 2002年(平14)11月16日、神奈川県生まれ。父がカナダ人、母が日本人。19年に芸能界入りしてモデル、タレントとして活動。同年史上最年少16歳で「ミス・ワールド2019」日本代表。現在、BSテレ東「日経ニュース プラス9」リポーター。160センチ。血液型O。