テレビ朝日は22日、1982年(昭57)10月9日に放送がスタートした深夜バラエティー番組「タモリ倶楽部」の放送を、3月末をもって終了すると発表した。「放送開始から40年という節目を迎え、番組としての役割は十分に果たしたということで、総合的に判断し3月末をもって終了することにいたしました」と説明した。

「タモリ倶楽部」は、タモリ(77)が1981年(昭56)から司会を務め、日曜夕方に放送された「夕刊タモリ! こちらデス」の終了を受けて、土曜の深夜枠でスタート。“元祖脱力系番組”がコンセプトで、オープニングの「毎度おなじみ流浪の番組、タモリ倶楽部でございます」のあいさつ通り、オールロケーションによる流浪の番組で、番組全編を通じた、ゆるりとした雰囲気がコアな層に根強く支持された。

鉄道企画が多く、番組内で「タモリ電車クラブ」が結成された。また92年4月に「あなたにも音楽を」のタイトルでスタートした、日本語のように聞こえる歌詞を視聴者から募るミニコーナー「空耳アワー」が大人気。「誰が言ったか知らないが、言われてみれば確かに聞こえる。空耳アワーのお時間がやってまいりました」と語るタモリと、イラストレーター安斎肇氏(69)の、ゆるく軽妙なトークは一世を風靡(ふうび)した。

テレビ朝日は「タモリさんはもちろん、すべての出演者・関係者の皆さま、そしてなにより長きにわたり『タモリ倶楽部』を応援してくださった視聴者の皆さまに心から感謝申し上げます」とした。そして、ミニコーナーを含めた一連の、緩い企画、番組を踏まえ「『タモリ倶楽部』が大切にしてきた独創性は、テレビ朝日の深夜バラエティーの大きな財産として今後もしっかり受け継いでまいりたいと思います」とした。