3月28日に71歳で亡くなった音楽家・坂本龍一さんの公式インスタグラムは15日までに、公式楽譜サイト「Ryuichi Sakamoto Official score store」で「Tong Poo」と「20220302-sarabande」の、2曲のピアノ楽譜をリリースしたと発表した。

この2曲は、がんで闘病中の中、71歳の誕生日だった1月17日にリリースし、結果的に遺作となった最新アルバム「12」に収録。「Tong Poo」は78年結成のイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の代表曲「東風」をピアノソロ向けにアレンジした。

坂本さんのインスタグラムは、よりスローなテンポになった「Tong Poo」が、22年12月11日正午(日本時間)に世界約30の国と地域に配信した約2年ぶりのピアノ・ソロ・コンサート「Ryuichi Sakamoto:Playing the Piano 2022」で、初めて披露されたと説明。「長年、ファンの間で非常に親しまれてきましたが、世界配信した際、非常に大きな反響をいただきました。コンサート後、我々は楽譜をリリースして欲しいと、多くのリクエストをいただきました。そのファンの望みを受けて、坂本が準備したものです。坂本によって、彼の最後の瞬間にアレンジされた、ピアノソロバージョンの『Tong Poo』をお楽しみください」とつづった。

公式インスタグラムは「20220302-sarabande」についても説明。「『12』は坂本が闘病中に、音の日記をつけるように作曲した音楽スケッチから12曲をセレクトしたアルバムです。『sarabande』は、バロック時代の組曲に取り入れられたスペインの舞曲で、坂本はこの曲のみ、日付の後にタイトルを付け、『3重拍子のゆったりとした優雅な踊りを想像してほしい』と記述しています。ピアノスコアとしての登場は、今回が初めてです」とつづった。

楽譜は、PDF版が990円、印刷板が2970円で販売されている。また、坂本さんが音響を監修し、148日に開業したばかりの109シネマズプレミアム新宿で開催中の「Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022+(プラス)」で、印刷板を販売していることも併せて告知した。

坂本さんは「Ryuichi Sakamoto Official score store」公式サイトで、設置の趣旨についてつづっている。「この楽譜ストアは、僕がコンサートで実際に使用している譜面を、より多くの人に届けるために始めたものです。いままで僕は自分が弾けばいいだけなので、きちんとした譜面を作ったことがなく、ハーモニーが間違っている『独自採譜』や『アレンジ版』が、世の中に氾濫することになっていました。そろそろ『曲をきちんと残さなくてはいけない』と考える年頃になってきたので、面倒だと思いながらも、何度も手直しをして納得のゆく譜面に仕上げました」と、公式の譜面を残す意図からだと説明した。

そして「ピアノやいろいろな楽器で演奏していただくのはもちろん、楽器の演奏をされない方も、眺めながら曲を聴いていただくことで、新たな面を発見することができるかもしれません。使い勝手の良さを考え、ダウンロードできるPDFファイルはパスワードなどでの保護はしていません」と、PDF版の楽譜はパスワードなどで保護していないと説明。「その代わりといってはなんですが、ご購入いただいた方のメールアドレスを譜面の最後のページに入れさせていただきます。あなたのために特別に発行された楽譜であるということをご理解いただき、楽しんでいただけたら幸いです。坂本龍一」と、楽譜に購入者のメールアドレスが入るシステムになっており、購入者にとって唯一無二のものとなることを強調している。

坂本さんの公式ツイッターアカウントは11日、坂本さんの公式サイト、SNS、YouTubeチャンネルを今後も継続していくと明らかにした。

「多大な愛と応援、そして体験談をありがとうございました。坂本龍一のマネジメント・チームは、彼のソーシャル・アカウントをアクティブにし、ニュースを共有し、彼の作品を祝うためにレガシーを追加します」

公式ツイッターは、各種公式のアドレスを、改めてまとめて発信している。