元HKT48でタレントの村重杏奈(24)が、バラエティー番組に引っ張りだこだ。持ち前の明るさに、歯に衣(きぬ)着せぬトークが受け、今年に入ってテレビ番組にも100本以上出演している。グラビアマガジン「びびぐら 村重杏奈」(講談社)の電子版も発売されるなど、勢いに乗る売れっ子を、このほど直撃した。【聞き手=大友陽平】

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HKT48時代から、グループでは“バラエティー担当”として元気なキャラクターを発揮してきたが、卒業後はバラエティー番組にも引っ張りだこだ。

「毎日もう本当に必死にお仕事させてもらっていて、多い時は1日3件とかテレビの収録をしたり、ロケだったりするので、体力もすごく使うんです。その分、アイドルをやっててよかったなって思うことが多くて、意外と体力がめっちゃあるんです」

歯に衣着せぬ、等身大のトークが武器の1つだ。

「自分のことを、『今までにない素直すぎるタレント』だと思っています。結構友達とかにも、『村重は女性タレントが守ってきたものを全部ぶち壊していった』って言われるんです。そのぐらい正直に何でも話しちゃうっていうか…。アイドルの時はしづらかった恋愛の話とか、解き放たれたらみんなしたくなるじゃないですか? そういうのが人間だと思ってるので…。そんな素直さだったり、人間らしさが自分の強みなんじゃないかなって思います。だって、みんながかっこいい人のことは好きじゃないですか? そういうマインドを言葉に口に出すことが、それで親近感が湧いて好きとか言ってくれる方もいるので。芸能人っぽくないというか、あんまりツンツンしてないところが私のいいところだと思うので、それはずっと続けていきたいなって思います」

アイドル時代からの財産はもう1つあるという。

「昔からテレビに出る前は台本をチェックして、自分が何を話すかとか、こういうテレビはこういうテーマだからこういうことが振られるだろうなって、大体のエピソードは分けていました。普段からおもしろいことがあったらメモするとか、それはアイドル時代からずっとやっていて、染み付いています。もちろん今はHKTの時と違う部分もありますけど、その時の経験があるからこそ、ギャップに苦しまずに今楽しくやることができているので、慣れるのは早かったのかもしれないです」

「芸能人の妻になりたい」という願望とともに、“村重の野望”は、まだまだ先にある。

「とりあえずテレビにはずっと出ていたいです! 今のスケジュールが、すごく幸せなんですよ。毎日埋まってて、疲れるなって思う時もあるんですけど、やっぱり芸能人っぽいじゃないですか! とりあえずこの2~3年はばーっと駆け抜けていきたいなって思います! これからもいろんなことに話題がつきないタレントでいたいです」

そこまでして、テレビに出たい理由は何だろうか。

「もともとテレビっ子だったのと、自分がテレビに出始めて、パパとママがすごく喜んでくれて…。テレビって分かりやすいじゃないですか? すごく出てる感もあるというか。雑誌とかのモデルさんにもむちゃくちゃ憧れがあるんですけど、みんなが絶対に見てるのがテレビ。だからテレビタレントが絶対にいいなって思います!」

同じテレビの中では、ドラマなど演技の世界もあるが…。「以前、挑戦させてもらった時に、お話にならないくらいガチ恋しちゃって…。(相手役が)かっこよすぎて演技もできなくて、ただの自分だったんですよ(苦笑い)。もしお話をいただけるんだったら、めちゃ準備していくくらいしないと難しいなと思います。精神衛生的にも、ガチ恋しちゃうと考えると今の立ち位置というか、今の雰囲気のままでいけるのが一番で、たまに番組でイケメンに会えて、ひいひい言ってるくらいの方がちょうどいい」と屈託なく笑った。

◆村重杏奈(むらしげ・あんな)1998年(平10)7月29日、山口県生まれ。父が日本人、母がロシア人として生まれ、11年にHKT48の1期生としてデビュー。グループの中でも“バラエティー班”として活躍し、シングル選抜も7度。14~15年はNMB48も兼任。選抜総選挙は第4回(12年)から圏外→外→67→80→100位→不参加。21年12月にグループ卒業。現在、フジテレビ「オールナイトフジコ」(金曜深夜0時55分)でレギュラー。「呼び出し先生タナカ」(月曜午後8時)で準レギュラー、TBS「プチブランチ」(月~木曜午前9時55分)曜日レギュラーなど多数出演。163センチ。血液型O。