俳優杉良太郎(78)が5日、都内で、「第1回 杉友寄席 落語家が詐欺を斬る」を開催した。

警察庁特別防犯対策監として、特殊詐欺の被害を食い止めるための催しとして開催。「ストップ・オレオレ詐欺47~家族の絆作戦~」プロジェクトチームの一員の落語家吉原朝馬らが参加した。参加した落語家らは「詐欺」をテーマにした落語を披露し、観客にさまざまな種類の詐欺を知らせた。「落語とは思えない大学の授業を受けているような。警察の仕事もしておりますけど、(詐欺を)分かりやすく説明していただけたなと思います」と感心した様子だった。

かねて二ツ目落語家の応援をしていた杉は、81年4月から自宅を開放して落語会を開催。月に1、2回開催し、政財界やスポーツ界など各界から観客を招くなどし、普及や二ツ目落語家の研さんに一役買ってきた。「杉友寄席」と呼ばれ、東京・明治座で「杉友寄席ぐらんぷり」を開催したこともあった。今回の「杉友寄席」は41年ぶりの開催となり「落語に直に触れ合うのはなかなかない。何回も続けられたらいいなと思う」と話した。

現在の特殊詐欺についての落語を披露した吉原朝馬に対しては「今度は被害者についてやってもらいたい。被害者がどう考えているのか、被害にあった後どうなったかは報道されない。これを落語を通してやってもらいたい。刑務所に入っている加害者がどう思っているのか、どう反省しているのかも新作としてできそう。ご期待しています」と話すなど、特殊詐欺撲滅への活動はまだまだ終わらない。