宝塚歌劇団宙組トップ真風涼帆が11日、東京宝塚劇場で、「カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~」千秋楽を迎え、17年間過ごした宝塚歌劇団を退団した。

最後の大階段は、男役の象徴、黒えんびで下り、「第8代宙組トップスター真風涼帆、本日をもって任務を完了いたします。17年間、本当に本当にありがとうございました!」とあいさつした。同公演で、相手娘役の潤花らも退団した。

終演後は会見に臨み、今後について「宝塚で精いっぱい生き抜くことに全集中してきたので、明日からは少しゆっくりしながら、どういうことをやっていきたいかを、1つずつ考えていきたい」と話した。

黒えんびを選んだ理由については「宝塚大劇場では悩んだんですが、はかまをはかせていただいたので、東京では黒えんびで下りてこられたらなと思いました。はかまの時とはまたひとつ気持ちが違いました」とした。

宝塚歌劇団について「自分のすべてをかけた、宝物のような存在」と話し、「どの作品も、いろんな景色、状況、お客様の表情を思い出しました。どの瞬間も本当に忘れられない思い出です」と振り返った。

06年入団。星組だった下級生時代から注目を集め、15年5月に宙組へ。17年11月に同組トップ就任。175センチの恵まれたスタイル、ダンディーさやセクシーさが際立ち、「究極の男役」としてその道を究めてきた。