シンガー・ソングライター山下達郎(70)がパーソナリティーを務めるTOKYO FM「山下達郎の楽天カード サンデー・ソングブック」(日曜午後2時)の2日放送で、同日夜の達郎の公演後に閉館となる“聖地”東京・中野サンプラザを特集し、別れを惜しんだ。

全国ツアーも開幕直後で、番組は前倒し収録だったが、放送がくしくも閉館日に重なった。「サンプラ最後の日を楽しみたい」と夜の最終公演に意欲を示しながら「何しろお客さんがパンク状態なので、マスコミ関係、報道関係、入場していただくことができませんで、純粋に100%、お客さんだけのライブになっております」と説明。「そんなに地味で良いのかなと思いますけど、サンプラザの方がそれでいいとおっしゃっているので、そういうことになってしまいました」と苦笑いしながら話した。楽曲は中野サンプラザのライブ音源からオンエアされた。

達郎は音質や距離感の面から、スタジアムやアリーナの大規模会場より中規模ホールでのライブを好むことを公言してきた。なかでも東京出身の達郎にとっていわばホームグラウンドの中野サンプラザは例年、ツアー会場に組み込んできた。昨年6月にTBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」に出演した際は、閉館について「なんかね、何でも壊せばいいと思ってる」と心境も明かしていた。

同所は1973年(昭48)6月1日に、「全国勤労青少年会館」として開館。「SUN=太陽」「PLAZA=広場」の愛称で50年間、多数のミュージシャンやそのファンらに親しまれた。