歌手、俳優福山雅治が、初監督したライブフィルム「言霊の幸わう夏 @NIPPON BUDOKAN2023」の全国公開初日舞台あいさつで、作品への思いをたっぷり語った。
昨年、武道館で行われたライブの映像に、ストーリー要素を加えた作品だが、当初、ライブを映画にすることには消極的だったことを明かした。
福山は「ライブはライブが目的でそこが到達点。映画にして映画館で見てもらうことにどういう意味があるんだ、というところから始まりました。撮るだけ撮らせてください、ということで撮りましたが、最終的に公開されない可能性もありました」と明かした。カメラ40台を入れての撮影だったという。「(公開されなくても)記録になるしな」という思いだったという。
その映像を編集中も、かなり悩んだことをうかがわせた。「ライブを見たからわざわざ映画館に行かなくていいという風にならないよう、映画館でしか見られないものを作ることが、僕の中でテーマでした」とし、編集の過程で「自分の脳内と主観を音源化、映像化する」というテーマを見いだしたという。
時折、冗談を交えながらのトークから、作品への思いとどれだけ情熱を傾けたかが感じられた。
福山は「未知なる挑戦でした。やってみて得るものばかりでした。ああしたい、こうしたいが、より増えていった。この後にやったライブは、構成や演出、やりたいことがさらにクリアになっていました。今までもそうやってきたつもりではあるんですが、もっとやっていいんだというふうにも思いました」と話した。
また、2025年がデビュー35周年であることに触れ「当然、何か大きい動きをやりたいと思っております。その時にまたこういった作品を作れたらいいなと思っている」と宣言し「そのためには結果を残さないといけない。僕1人では限界があります。ぜひお友達、お仲間、ご家族をお誘い合わせの上、結果を連れてきてください」と、観客に呼びかけていた。
ちなみにこの日、一緒に登壇したのは、作品で少年期の福山を演じた柊木陽太。柊木は福山の好きなところを聞かれ「トーク力」と即答して笑わせた。福山が「ラジオやった方がいいです。ラジオ30年以上やってますからね」と、応じたのもおもしろかった。確かに、舞台あいさつを硬軟織り交ぜながら、楽しませ飽きさせないトーク力はすごいかもしれない。
とにかく、映画をディレクションするという経験を通し、さらにパワーアップしていくのだろうと感じた。【小林千穂】



