映画、ドラマ、舞台まで幅広く活躍した女優山本陽子(やまもと・ようこ)さんが20日に急性心不全のため亡くなった。所属の三陽企画が22日、発表した。

山本さんのおいにあたる三陽企画代表取締役の日塔謙太郎氏の名前で文書を公表。「亡くなる数時間前まで一緒におり、いつもと変わらぬ様子で帰宅の途へついたので、所属事務所代表であり、家族でもある私自身いまだに信じられません」とつづり「死因は帰宅直後の急性心不全でした」と、突然のお別れだったことを説明した。

「4月公演、アガサ・クリステイー原作の舞台『そして誰もいなくなった』の稽古を間近に控え、台本と向き合う日々でした」といい、「やり遂げられなかったこと、共演者、公演関係者、観劇予定のお客さまへご迷惑をおかけすることになったことは大変申し訳なく思いますが、今頃本人は向こうで『こっちの話し方のほうがいいかしら?』などと役作りに励んでいることと思います。常に傍らにいた私から見ても最期の瞬間まで自由に生きた幸せな人生でした」とした。

故人の遺志により、葬儀は親族のみで執り行うといい、供花、香典、弔電等も辞退。後日、お別れ会を企画する予定だという。