歌手高橋真梨子(76)が5月9日、東京国際フォーラムで、最後の全国ツアー「EPILOGUE」のファイナル公演を行いました。1979年(昭54)に初のソロコンサートを開催してから46年。歌うことに人生の全てをささげてきたと言っても過言でない歌姫が、9都市21公演を回るツアーを走りきって完全燃焼。長い歌人生にひと区切りを付けました。

足かけ20年以上、高橋を取材している“日本で唯一の番記者”として、節目のこの日もステージを見守りました。紙面スペースの都合などで記事にできなかった貴重な肉声(MC)を伝えます。

「とうとう、最後のステージになってしまいました。本当に、皆さんの後押しがなければ私は歌ってこれなかったと思います。16歳の時にこの世界に入って60年。今日も5000人のお客さま。毎回、皆さんの温かい心に感謝しています。今日は楽しく、そして皆さんと一緒に、元気をもらって元気をあげてコンサートをしたいと思います」。

「みんな、のってくれてありがとう。立ってくれてありがとう。今日も皆さんの素晴らしいオーラで元気をもらいました。みなさん本当にありがとう。ありがとう、ありがとう…」

「着るのに時間のかかるドレスを着てきました。『世界で一番奇麗』と言われて、その言葉を信じちゃったのね。年をとっても、かわいいおばあちゃんになりたいと思っています。『かわいい』もいいし『奇麗』もいい。そのほかに褒め言葉は? 『すてき』、『かっこういい』。いろいろ言ってくれてありがとう。今日は千秋楽。最後のステージです。でも、引退するとは言っていないので。だからまたいつかどこかでお会いできたら…。この60年間、本当に幸せでした。皆さんのお気持ちをいっぱいいただいて、元気をいただきました。今日は本当にありがとう。私も元気でいます」。

79年から重ねてきた全国ツアーはこの日が2826公演目。これに単発のスペシャルライブ19本、321本のディナーショーを加えると計3166公演で観客動員数は730万人超になります。ものすごい数字です。

今後についてですが、公私のパートナーである夫のヘンリー広瀬氏(81)と「明日の仕事を考えない」という不慣れな!?日々をゆっくりと過ごす予定です。その後については、ディナーショーは開催しても単発のコンサートを行うことは考えづらいなぁ~というのが番記者の見立てです。

「歌を楽しむのはお客さまであって、私が楽しむことはない」。10年以上前に高橋が記者に語った言葉です。歌うプロに徹したこの基本姿勢は時間が経過しても大きなぶれはありません。でも、節目のこの日は「楽しみたい」と確かに言っていました。ファンへの感謝を胸に刻みながら、歌うことを楽しむ“遊び心”を少し感じた千秋楽でした。【松本久】