竹野内豊(54)が終戦の日の15日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた主演映画「雪風 YUKIKAZE」(山田敏久監督)初日舞台あいさつに登壇。米国をはじめ、戦勝国からも“世界一の幸運艦”などとたたえられ、大日本帝国海軍で沈むことなく終戦を迎えた唯一の駆逐艦「雪風」。史実に基づきフィクションとして描いた作品を、現代に公開するのは「偶然ではなく、何かの必然だったのではないかと思っております」と感慨深げに語った。

竹野内は劇中で、さまざまな資料をもとに生み出されたオリジナルキャラクターの艦長・寺澤一利を演じた。「非常に感慨深い思いがあります。戦争というものが、皆さんの記憶から現実味が失われていく中で、このタイミングで世に送り出せたこと、携われたことを光栄に思います」と語った。

そして「(撮影前は)雪風の存在は存じなかったんですけど…私は、とても印象に残っているのは、今まで何げなく使っている『助け舟』という言葉の意味を、感じることができました」と口にした。

「多くの人が救いを求め、助け舟が本当の意味で必要な世の中に、作品が送り出されるのは偶然ではなく、何かの必然だったのではないか? と思っております」とも語った。

兵を束ねる先任伍長・早瀬幸平を演じた、初共演の玉木宏(45)との会話のシーンを振り返り「玉木さんとは役者にしかない間合い…本番直後に、すごく良い空気が流れていた気がするんですね。玉木さんのおかげで、すばらしいシーンができました」と感謝。

玉木も「きっと、僕たちの間にしか流れていない空気を、僕も感じられた。最初から最後まで長回しすると、間合いも含め、リアリティーを感じながらお芝居できた」と笑みを浮かべた。

この日は、ミッドウェー海戦で沈没した巡洋艦から海に投げ出され、雪風に命を救われた若き水雷員・井上壮太を演じた奥平大兼(21)玉木演じる早瀬の妹サチ役の當真あみ(18)寺澤の妻志津を演じた田中麗奈(45)天一号作戦(沖縄水上特攻)を敢行も、45年4月7日に九州南方海域で行われた坊ノ岬沖海戦で撃沈された戦艦大和と運命を共にした、実在の大日本帝国海軍・第二艦隊司令長官・伊藤整一を演じた。中井貴一(63)も登壇。

全国358館で封切られた中、冒頭では哀悼の意を表し、黙とうも行われた。