アカペラグループRAG FAIRの土屋礼央(49)が1日、都内でエッセー「捉え方を変えてみたら大抵の事が楽しくなった僕の話」(主婦の友社刊)取材会に出席した。
人生で経験した数々の挫折から「気づき」を得て、物事の「捉え方」を変えたことで日々が楽になった実体験をつづるエッセー。この日、自身の誕生日に10冊目を刊行し「意外と本を出せたんだなって誇らしい」と喜んだ。
土屋は紅白歌合戦出場を経験するなど輝かしい経歴を持つが、約10年前に発声障害を発症。全く歌えなくなった経験を味わった中で「辛いだけだと人生がもったいない。だったら、この状況を楽しめたら」と発想を転換して過ごす中で捉え方の大切さを痛感。以来「音楽以外の仕事や出会いが急に増えた」といい、そうした実体験が今作の出発点になった。
発声障害を患った当時についても回想。時がたち、今は少しずつ歌えるようになってきているが、当時は「このまま歌えなくなるかもしれない」と打ちのめされたことも吐露。そうした中で自身に再び活力をともしたのが発想の転換力。自身を「ピークを過ぎた人」ではなく、「登頂成功者」と捉えてみたという。「この山をこれから『登りたい』と思う人にアドバイスできる立場になったと思えたことで、後輩にアドバイスでする仕事ができるんじゃないかと。今の自分の中で真摯(しんし)なアドバイスが堂々とできるんじゃないかなと思ったら、仕事ややりたいことの幅が広がった」と成功体験を得た。
今では「一度苦しんだことで自分の声と向き合って、いとおしくなった。自分の歌声が昔より好きで歌というものが好きになっている。壁にぶつかったって実はチャンスでもあったりする」とも身をもって感じた変化も語った。「捉え方を変えたら『もしかしたら良いことあるかも』って思ってもらえたらうれしい。そういう人が一人でもいてくれたら良いなと想像し、ワクワクしながらかき続けました」と作品に込めた思いを明かした。



