吉永小百合(80)が、オープニング作品「てっぺんの向こうにあなたがいる」(阪本順治監督、31日公開)の舞台あいさつに登壇。この日、主人公のモデルとなった登山家・田部井淳子さんの写真を柄にした帯を着けたが、帯の後ろに彩られたエベレストの写真が、田部井さんが女性として初めて世界最高峰エベレスト登頂に成功した時に撮影したものだと明かした。

吉永は「『月とエベレスト山』という、田部井さんが登られた当時、お撮りになった写真」と説明。田部井さんが75年5月16日に女性として世界で初めてエベレスト登頂に成功した際に撮影した写真だとした上で「許可をいただいて生地を作ることができました」と、田部井さんの写真が柄になった帯を、生地から帯を作り上げたと明かした。

「てっぺんの向こうにあなたがいる」は、田部井さんの15年の著書「人生、山あり“時々”谷あり」(潮出版社)が原案。吉永は田部井さんを元にした多部純子を演じた。阪本監督とは、12年「北のカナリアたち」以来13年ぶりに再タッグを組んだ。吉永は田部井さんと、12年にTBSラジオ「こんばんは 吉永小百合です」(日曜午後10時半)で対談。田部井さんは16年10月に腹膜がんのため77歳で亡くなったが、その3カ月前に高校生と富士山に登ったのが人生最後の登山となった。

そうした事実を踏まえ、吉永は24年8月にクランクインする前に、当時79歳だった吉永が田部井さんにならい、耳にピアスの穴を開けたことも話題となった。「ご一緒に、この夜を楽しみたいと、この帯にお写真をお借りして参りました」と、東京国際映画祭も田部井さんと一緒に…という思いが帯からもあふれ出た。

吉永にとって、主演作がオープニング作品に選ばれたのは、92年「天国の大罪」(舛田利雄監督)以来33年ぶり。レッドカーペットを歩いたのも、初めてプロデューサーを務めた14年「ふしぎな岬の物語」が、同年8月29日にワールドコンペティション部門で上映されたモントリオール映画祭(カナダ)以来だという。吉永は「日本でレッドカーペットを歩くのは、ほぼ初めてでワクワクしました。こんなに応援してくれているんだと感じました。モントリオールで阿部寛さんと2人で歩いたのが10何年前。その時も楽しかったけれど、日本の方がいる中で格別でした」と喜びをかみしめた。

【東京国際映画祭】吉永小百合は着物で帯に田部井さん のんはデコルテ露出黒ドレス姿/写真特集