ABCテレビの今村俊昭社長(63)が30日、大阪市の同局で新春社長会見に出席し、「ヤングケアラー」などと指摘され炎上騒動になっている「探偵!ナイトスクープ」について謝罪した。
今村社長は会見冒頭、「23日放送のナイトスクープを巡って、取材にご協力いただいた方に大きなご負担をおかけしている状況について大変重く受け止めている」と切り出すと、「今回の放送内容は子どもの家事、育児に関することでしたので、ヤングケアラーなど社会的な問題を意識して、その取り上げ方についてはデリケートで慎重な対応が必要でした。こうした事態を招いたのは、編集、構成を行った番組側に起因するもので当社として深く反省しております」と謝罪。「当社として最も重視しているのは取材対象者、そして家族の安全と尊厳でございます。そのために必要な対応を行います」と語った。
その上で、「テレビメディアにおきまして、報道はもちろん、バラエティーやドラマも社会状況やその時の社会課題などを視野に入れた上で、より魅力的なおもしろいコンテンツを制作していくことが大事」とし、「今回の件を踏まえ、ものづくりの際の心構えをいま一度しっかり共有するとともに、放送後の影響も含めたリスク想定を番組制作のプロと改めて連携して番組作りに生かしてまいりたい」と話した。
問題となった同番組の23日放送回では、探偵を務めるお笑いコンビ霜降り明星せいやが、6人兄弟の世話をする小学6年生の長男からの「1日だけ長男を代わってほしい」との依頼に答える様子が放送された。放送終了後、ネット上では「ヤングケアラー状態」などと批判の声が上がっていた。また、せいやが依頼を終え、小学生の家から立ち去った後に、家の中の音声を流したこともあって、同局の意図を勘ぐる推察もあった。
同局は25日および26日に番組公式サイトに声明を発表。「当該放送をめぐり、取材対象者やご家族に対して、SNS等で強い批判や誹謗(ひぼう)中傷が広がっている状況を重く受け止めています。取材対象者やご家族への誹謗中傷、詮索や接触は厳にお止めいただくようお願い申し上げます」と訴えるとともに、「放送内容の一部について誤解を招く受け止めが広がっていることを重く受け止めて」とし、VTRの最後に挿入された家の中の音声をめぐって「当該放送において、普段は基本的に家にいて家事・育児を担当している父親が乳幼児を残して外出する場面、および当該VTRの最後に母親が、『米炊いて、7合』といった発言は、番組の編集・構成上の演出として表現したものです」と説明した。
しかし、これが「やらせ」「BPO案件」とさらなる騒動を招く結果となっていた。



