桜が咲いたかなと思ったらすぐに雨が降る。毎年のようにこのような春を過ごしている気がする。調べてみると、どうやら菜種梅雨という名称があるらしい。そんなことを考えているうちに、新年度に突入した。
進級、進学、就職…いわゆる新生活を迎える季節。取材などをしていても、そういった話が出るものだ。先日、櫻坂46藤吉夏鈴(24)にインタビューした際にも、話題は新生活へと広がった。
藤吉がセンターを務める最新シングルのタイトルは「The growing up train」だ。「Growing Up」を直訳すると、大人になる、成長する、といった意味を持つ。歌詞では、成長の過程で生じる葛藤、立ち向かう勇気などを描いている。藤吉は、責任感が増した点、周囲のスタッフの気持ちをより一層考えるようになった点などを挙げ、大人になった実感を語った。
成長していくうちに、一気に環境が変わる瞬間に直面するものだ。グループ加入のために上京を経験している藤吉は「環境が変わると、最初はやっぱり苦しいとは思います」と話した。「(グループのオーディションに)受かってからこっちに出てくるのが怖くて、親に『やめたいかも』って1回相談したくらい。怖いなって気持ちはすごく分かります。しばらくそういう気持ちが続いた時期もあったので」と素直に明かし、この時期にどこか憂鬱(ゆううつ)になってしまう人へ共感した。
一方、現在の生活を念頭に置きつつ「時がたつにつれて、新しい人たちとすごくたくさん出会えて、今となっては帰りたいとあまり思わないくらい、今の環境が大好きです」と声のトーンを上げた。同曲に込められたメッセージを聞いた際には「2番に『生きるって素晴らしい 君に教えられたよ』という歌詞があるんですけど、これは私が櫻坂46としての活動の中で、メンバーや周りの方など出会ってきた方に教えてもらったと思っていることです」ときっぱりと答えていた。
その後、「怖いと思うけど、勇気を持って1歩を踏み出す力が今後にも絶対生きてくると思います。応援しています」と続けた。飾らない言葉で振り返る日々だからこそよりリアルに、より刺さる言葉として感じられた。
新たな挑戦を始めた方々においては、藤吉の言葉にあったように「今の環境が大好き」といずれ思うことができる方もいれば、そうでない方もいるかもしれない。しかし、せっかく「応援しています」というメッセージを受け取ったからには、と思い、発信することを決めた。挑戦への心構えという点で、記者も踏み出す勇気の大切さを改めて感じた。
藤吉からのエールを伝える、という形ではあるが、記者も新たな挑戦を始めた皆さまを応援している。【寺本吏輝】



