23日放送のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)で、識者が番組アシスタントを務める松岡朱里アナウンサーに質問し、松岡アナが困惑した場面について、放送後の余波が続いた。
23日の放送では、労働社会学が専門の千葉商科大の常見陽平教授が、昭和と令和の働き方をめぐる世代間の違いをパネルコーナーに出演。昭和世代と令和世代の社員の意識の違いや、2つの世代の働き方や、仕事に対する認識の違いなどに触れたほか、最近の若い社員には「静かな退職」という現象がみられることにも触れた。
その流れで常見氏は松岡アナに「最近のワイドショーどう思います? 一般論として」と問いかける一幕があった。「この番組はまともだけど、毎日、僕ら国民からすると、京都の殺人事件、これだけ報じないといけないのかと思うんですよね。どう思います?」と、議論のテーマとは無関係の京都府南丹市の男児遺体遺棄事件に関する報道姿勢について、おもむろに松岡アナに問うた。
松岡アナは「え?」と、びっくりしたような表情で応じ、すかさず元テレビ朝日社員の玉川徹氏が「なぜ、そういうのを聞くんですか?」と、助け舟を出すように指摘。続けて「それは今、彼女に話をさせるのはすごくリスキーですよ。かわいそうですよ」と述べ、「そんなこと、聞くべきではないですよ」と、松岡アナへの質問をやめるよう促した。このやりとりがネット上で話題となっていた。
松岡アナは放送後のインスタグラムを投稿。放送内容には触れず衣装写真を公開し「今日は、ひとりでレストランに行き、とんかつ定食を食べました!おおきな成長。ひとりでご飯食べる時、皆さんはどこを見ていますか?キョロキョロしてしまい、目線のやり場に困ります。笑 次はひとり〇〇、何をしようかな」とつづったが、コメント欄にはフォロワーからは番組での出来事を念頭にしたエールや激励が多数送られた。
常見氏は24日にXで「松岡アナへの質問について『ハラスメントだ』というお叱りの声や、断定的なネットニュースも拝見しています。改めて、玉川さんと論争になった部分も含め、私の真意を記します」と書き出し、4つの理由をつづった。
「1.松岡アナへの問いの真意は…『静かな退職』の文脈で投げた問いです。これは単なる若者の怠慢ではなく、組織や社会への根本的疑問から生じる概念です。番組でもふれましたが、社会、勤務先、担当業務に関する疑問、矛盾に感じることなども、その背景にあります。最近のこの概念の報道では、この部分が抜け落ちております」とした。
続けて「松岡さんに質問したことについて、『弱い立場で答えられないのに質問した』『局に所属した立場で発言できないだろう』『女性にそのような質問をするとは』というご指摘を複数の方から頂きまた。私は、松岡さんが、今回の特集のために、本来、スタッフがするべき、当事者たちへの調査などを熱心に行った姿に胸を打たれました。また、このテーマへの熱を感じました。そういう意味で、この問いに向き合ってくれるのではないかと投げかけました。答えられない問いを投げかけたつもりはありません」と説明。
「今回の特集のために自ら熱心に調査に動いた松岡さんなら、この『メディア企業の当事者としての葛藤』に正面から向き合ってくれると信じての問いかけでした。メディアに関わる若手の葛藤と、覚悟を聞きたかったのです」とした。
さらに「2.羽鳥さん、玉川さんから『関係ない』と遮られましたが、私の中では明確に繋がっています。玉川氏の発言(私の存在を否定するかのようなトーン)に違和感を抱き、熱くなっていたのは事実です。その熱量が、問いかけのトーンとして『きつい』と映ったのなら、そこは真摯に受け止めます」と記述。
「3.『ハラスメント』という断定について ハラスメントか否かの判断は皆さんに委ねます。しかし、何でもハラスメントだと断じる『ハラスメント・ハラスメント』もまた、一つの加害性を孕んでいることはお含みおきください。また、ネットニュースの断定的な見出しには、その根拠と覚悟を問いたいです」とした。
最後に「4.私への、松岡さんへの質問に関する批判のなかに『女性に対して~』『弱い立場で~』という説明が多くありますが、それこそが属性で判断するセクハラ的解釈ではないでしょうか。また、玉川氏のその後のフォロー(に見える発言)こそ、解釈によっては明確なセクハラになりかねない危うさがあったと感じています」と指摘した。



