企業の定時株主総会開催がピークを迎えている。18日には阪急阪神HDの「第188回定時株主総会」が大阪市内で開催され、株主2006人が出席。33の質問が飛んだ。

大切な資産形成のひとつということもあって、株主の指摘は多岐にわたり、身近な生活にも直結する。

同HDは阪神タイガースや宝塚歌劇団の親会社であり、例年、阪神ファンの株主からは猛虎愛あふれた質問や珍質問、24年以降は、23年9月末に25歳宙組団員が急死した宝塚歌劇団への質問も多数、寄せられている。今年も多数の質問が寄せられていが、すでに多くの記事で報じられていることもあり、ここでは本業に関する質問をいくつか取り上げてみたい。

阪急電鉄ではバリアフリー設備の整備を加速するため、料金を運賃に加算し、ホーム柵の整備などに充てている。ここで株主から質問が飛んだのが中津駅。梅田と十三の間にあり、国道176号線が線路に併走していることから、ホームは神戸線、宝塚線のみ。京都線にホームはない。また、ホームも狭いことで有名な同駅のホーム柵設置について「神戸線の駅を廃止、撤去して宝塚線のみにすれば、ホームの幅を広げてホーム柵の設置も容易になるのでは」との提案だった。

同社の回答は「可動式ホーム柵とエレベーター設置などで、安全性向上できるのではないかと検討中。春日野道駅のホームも狭いがホーム柵を付けることができている」と現状のまま対応可能との方向性を示した。

バリアフリーを巡っては、駅の無人化に関する質問もあった。車いすなどを利用している客にとって、駅でトラブルがあった場合、駅員がいないと即座に対応できない。重大な事故につながりかねず「命より利益優先は許されない。無人駅化についてはどのような方針か」といったものだ。

同社では現在、一時的に窓口が不在になる時間帯はあるものの無人駅はなく「無人化は考えていない」ときっぱり。一方で、コロナ禍以降の乗客の減少や、将来の労働力不足から、検討の余地はあるとし、一時的な不在時間にも「トラブルが起こればインターホンで伝えてほしい」と回答した。

他にも、阪急阪神の安心サービス「ミマモルメ」や、子会社ウェルビーイング阪急阪神が提供するデイサービス事業の拡充を求める声などもあがった。芸能社会担当としてここ数年、取材しているが、人ごとではない話題も多く興味深く感じている。【阪口孝志】