TBS山本恵里伽アナウンサーが11日、キャスターを務める同局系報道番組「報道特集」(土曜午後5時半)に生出演。高市早苗首相の肝いりとされ、今国会で成立が見込まれる「国旗損壊罪」について、識者の意見を聞いた上での思いを語った。

番組では、日の丸の損壊に対し刑罰を科す国旗損壊罪に対し、自民党内からも西田昌司参院議員や岩屋毅前外相らから慎重意見が出ていることを紹介。米国では、トランプ大統領が国旗損壊への取り締まり強化を求めているものの、国旗を焼く行為を「憲法が守るべき表現の1つ」と認めた89年の最高裁判決があるため、取り締まり強化の実現に至っていない海外の事例なども伝えた。

山本アナは、小泉政権で“法の番人”と称される内閣法制局長官を務めた弁護士の阪田雅裕氏を取材。阪田氏は「今、この法案を必要とするような社会的な状況はない」と指摘し、「差し迫って国旗がいっぱい壊されるとか、国民がものすごく不愉快に思う、という状態が近い将来あるとも思えない。いつかあるかもしれないことで人を処罰することにしたり、人の権利を制限するということは、やっぱり法律としては行きすぎだと思う」と疑問を示した。阪田氏は条文案の基準もあいまいだとして「警察も検察庁も悩むと思います」と推察すると、「極端に言うとしょうもない法律だと思う」「法律の尊厳を傷つけることになると思う」と厳しい言葉で断じた。

VTR後、山本アナは「内閣法制局という法案の審査や調査を行う機関でトップを務めた阪田さんの『法律の尊厳を傷つける法案だ』という言葉には、非常に重いものがあると感じました」と語ると「国旗を大事にするべきというのは多くの人が思うところだとは思いますが、阪田さんは『仮にこの法案が成立したとしても、薬にも毒にもならない。何の意味もないものになるのではないか』とも指摘されていたんですね。『構成要件があいまい過ぎるために、この法律で処罰するにはハードルが高すぎる、実際に有効に機能するとは思えない』ともおっしゃっていました」と伝えた。