元テレビ朝日社員の玉川徹氏は17日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に生出演。国産の人工知能(AI)開発を後押しするため、企業による個人データ収集の規制を緩和する内容の改正個人情報保護法が成立したことに、強い懸念を示した。同法により、AIの開発やデータ活用などでは病気や犯罪歴などプライバシーに関する情報を本人の同意なく収集できるようになるため、プライバシー侵害や情報漏洩(ろうえい)などへの不安や懸念の声は根強く、今後の活用の仕方には大きな課題が残っている。
番組では、来日中の米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)が16日、東京都内で講演し、日本の国産AIの開発支援を表明したニュースを取り上げた。日本政府や複数の民間企業とともに、AIとロボットを組み合わせた「フィジカルAI」の分野での協業を進めるとしており、政府も巻き込んだ世界的企業との連携に期待が出ていることも伝えた。
この話題に関してコメントを求められた玉川氏は、「AIは人類が手にする、今までで最も強力な道具になりつつある。いろいろな恩恵はあると思う」としながら、「一方で、使い方を間違えるととんでもないことになるということはよく言われていることだ」と述べた。
「とんでもないこと」の例として、「AIという道具があることで、国が国民を監視、拘束する未来も当然が考えられる」と述べ、今月10日に、立憲民主党などの野党が反対する中、参院本会議で可決され成立した改正個人情報保護法に言及。「個人情報は今まで、個人情報を持っている人が同意しない限り提供できなかったが、今回の法律で、AIをつくるためならどんな情報でも、個人の同意なしに収集できる。病歴や犯罪歴とか、機微に渡るようなものも。こういうふうなものを見ていると、そういうところをチェックしなくていいんだろうかと(思う)。AIのためなら、何の情報でもみんな同意もなく集めてやっていいですよと」と、指摘した。
さらに「今回、ファンCEOは『国際AI』ということは言っていない。『国家AI』なんです、『国産』ではなく。国家としてやるAIの基盤をつくるんだと」と、講演でのファンCEOの言葉を引用しながら「そういうふうなものを見ると、本当にシステムとして暴走できないようなシステムを事前につくっておかないと、とんでもないことになるんじゃないかと。(AIの)利用だ、利用だ、ということばかりで、いい未来ばかり言っていると、後で振り返った時にとんでもないことになるんじゃないかということを危惧します」と述べ、強い懸念を示した。



