東日本大震災発生後から連絡が取れなくなっていた宮城県気仙沼市沖の大島で民宿を営む元タレント気仙沼ちゃんこと白幡美千子さん(56)が無事だったことが16日、分かった。

 白幡さんの義弟で山形県米沢市に住む渡辺修二さん(59)は15日に気仙沼に入った。知り合いの大島定期船の会社社長から「白幡さん一家は無事だから心配しないでいいよ」と言われ、都内に住む白幡さんのめい阿部順江さん(25)も「母(白幡さんの姉)から叔母一家は無事だと連絡がありました」と話した。

 白幡さん、夫修さん(61)長女幸亜さん(28)義母もみじさん(83)の一家はけがもなく、現在は島の小学校で避難生活を送っているという。白幡さんが営む民宿「アインスくりこ」は海から数十メートル程度の高台にあり、床上浸水したものの、流されることはなかった。大津波が島を襲った時、一家は民宿にいたという。

 白幡さんは70年代後半にフジテレビ系「欽ちゃんのドンとやってみよう!」に出演。東北弁と素朴な人柄で「気仙沼ちゃん」の愛称で人気者になった。その後、地元気仙沼に戻り、80年に結婚。民宿を営んでいた。「欽ドン」で共演した萩本欽一(69)も「どうなってるんだろう」と心配していただけに、無事確認の一報にホッとした様子だったという。