キャンディーズのスーちゃんの愛称で親しまれ、昨年4月に乳がんのため亡くなった女優田中好子さん(享年55)の一周忌献花式が21日、都内で行われた。俳優津川雅彦(72)女優国仲涼子(32)ら芸能関係者や、ファン約300人が参列。田中さんが、東日本大震災の被災者を思いながら亡くなったことを1年前の葬儀・告別式会場で流れた「遺言テープ」で強く感じ、被災地に足を運んだファンの姿もあった。死してなお、田中さんは、ファンや関係者に影響を与え続けている。

 献花台には1年前と同じ笑顔があった。通夜、葬儀・告別式で遺影として使われた写真だ。そこに続く通路には、田中さんのイメージカラーでもある青色のカーペットが敷かれた。

 献花の列にはキャンディーズ時代から応援し続けてきたファンの姿もあった。ピンクのカーネーションを手向けた後、全国キャンディーズ連盟(全キャン連)に所属する横浜市の男性(51)は言った。「被災地のために自分で出来ることをしたよと、伝えてきました」。

 田中さんは、被災者のことを思いながら天に召された。既に死を覚悟していた昨年3月11日に東日本大震災が発生。「何か自分がやれることはないか」と思ったが、体はもう動かなかった。その無念を同月29日、テープに吹き込んだ。「必ず、天国で被災された方のお役に立ちたいと思います。それが私の務めと思っています」。テープは葬儀会場で流され、関係者、ファンに大きな衝撃を与えた。

 その後、この男性は岩手、宮城、福島県の被災地に何度も支援物資を届け、ボランティアに励んだという。「遺言のテープを聞いて感動しました。スーちゃんの遺志を継ぎ、被災地の手助けや励ましができればと思ってやってきました」。関係者によると、田中さんの思いに共鳴し被災地で汗を流したファンは多いという。

 また、さいたま市の男性(49)は、涙をこらえながら「ありがとう。天国では元気で幸せになって下さいと、話しました」と言った。式の最後には会場に流れるキャンディーズの「あなたに夢中」を約30人のファンが合唱、田中さんをしのんだ。

 「いつの日か、妹夏目雅子のように、支えて下さった皆さまに、社会に少しでも恩返しができるように、復活したいと思ってます」

 遺族、関係者も田中さんの遺志を継いで動いている。田中さんはもう、復活している。