俳優神木隆之介(19)が放送中のNHK大河ドラマ「平清盛」(日曜午後8時)で源義経を演じることが13日、分かった。05年に滝沢秀明(30)主演の大河ドラマ「義経」でも、義経の幼少時代、牛若丸を演じている。大河ドラマで、作品を変えて、同じ人物の幼少期と成人期を演じたのは、96年「秀吉」と09年「天地人」で石田三成を演じた小栗旬(29)以来2人目で極めて異例のこと。神木は「運命を感じます」と話している。

 牛若丸を演じたのは、小学5年生の時だった。演技派子役として注目され、その後も多くのドラマ、映画に出演。今年春には高校も卒業し、りりしい若者になった。「平清盛」の磯智明プロデューサーは「天才子役から同世代を代表する演技派に成長した。純真無垢(むく)な心と類いまれな武力を併せ持つ義経を演じきれるのは、神木さんしかいない」と絶大な信頼を寄せている。

 神木も万全の準備をしている。収録参加に向けて、長野県内で約半年間、乗馬の訓練を重ねた。さらに現在は殺陣の稽古に余念がない。義経との縁も感じながら役作りに励んでいる。義経が最期を迎えた現在の岩手県は、07年に出演した朝の連続テレビ小説「どんど晴れ」の舞台で、東日本大震災発生後は復興支援のため何度も訪れた場所だ。

 磯プロデューサーからは「義経の登場で、ドラマは一気にクライマックスを迎える」と大きな期待を寄せられている。神木も「悲劇の英雄、義経の名に恥じぬよう、美しく、慈悲深い義経を表現したい」と話している。神木の登場は9月から。

 ◆神木隆之介(かみき・りゅうのすけ)1993年(平5)5月19日、埼玉県生まれ。95年にCMデビュー。99年「グッドニュース」でドラマデビュー。04年主演映画「妖怪大戦争」で日本アカデミー賞新人俳優賞。「お父さんのバックドロップ」「Little

 DJ~小さな恋の物語」などの映画や「探偵学園Q」などのドラマに主演。主演映画「桐島、部活やめるってよ」は8月11日公開。167センチ。血液型B。