25日、岩手県滝沢市のAKB48握手会でメンバーの川栄李奈(19)入山杏奈(18)が男に襲撃された事件で、現行犯逮捕された梅田悟容疑者(24)は「最近イライラしていた」などと供述している。

 殺人未遂容疑で現行犯逮捕された青森県十和田市の梅田容疑者が「2人を狙ったわけではなく、AKBなら誰でもよかった。2人の名前は知らない」と供述していることが27日、岩手県警への取材で分かった。県警は同日午後、殺人未遂容疑で梅田容疑者を送検した。県警によると、梅田容疑者は「かなり前からイライラが続いていた。誰でもいいから襲いたかった」と供述。「人が集まるところを探してAKBの握手会場にした。会場に入ってからAKBを狙った」と話しているという。県警は、無差別な襲撃を計画する中でAKBメンバーを標的にしたとみて詳しい動機を調べている。

 梅田容疑者は、AKB48のCDを買うと付いてくる「握手券」と呼ばれるチケットで会場に入ったとみられる。ただ県警や同容疑者の家族によるとAKB48の熱狂的なファンではなかったとされる。切りつけるのに使った刃渡り約20センチで2つ折りにできるのこぎりについて「家から持ってきた。会場には折りたたんで手提げ袋に入れて持ち込んだ」と供述しているという。

 事件は25日午後4時55分ごろ発生。握手会会場のテント内で入り口近くにいた川栄、入山の順に襲われ、ともに右手を骨折する重傷。守ろうとした20代男性スタッフも左手にけがをした。