今年デビュー20周年を迎えたTOKIOが20日、北海道・いわみざわ公園で行われた大型野外ロックフェスティバル「JOIN

 ALIVE」に出演した。ジャニーズ事務所勢では夏の野外フェス初参戦。夏フェス新人としての緊張を感じつつもパワフルなステージで、幅広い客層をクギ付けにした。

 青空の下に時折、さわやかな風が吹き抜ける絶好の野外フェス日和だった。ラストソングはデビュー曲「LOVE

 YOU

 ONLY」。満員の1万4000人が総立ちになり、大合唱が起きた。長瀬智也(35)は声を弾ませた。「余裕もそんなになかったけど、逆に楽しませてもらいましたよ。こんなに皆が知ってくれている。うれしかったですね」。

 ジャニーズ勢としては、夏の野外フェス初進出。最初は緊張感もあった。1曲目を歌い終えると、長瀬はメンバーに、「抑えて」とポーズを送った。国分太一(39)は「1曲目は何でテンポが速くなったんだろう。気持ちが前に出過ぎた部分もあったと思う。1曲目は味わったことがない経験でした」と振り返った。

 ビールを片手にタオルを振り回す人、ジャンプする人…。思い思いに楽しむ観客にすぐ緊張もほぐれた。体をぶつけ合う「モッシュ」をしたり、人垣にダイブをする興奮状態の観客も現れた。山口達也(42)は「人の上に人が乗っている姿はすげーなと思いました」とビックリ。国分は「超楽しい」を連発。北海道出身の松岡昌宏(37)は「自分の地元で、こんなことができるとは思いませんでした」としみじみと言った。

 同フェスでの注目度はNO・1。4会場を行き来できる仕組みで、TOKIOが登場するメーン会場のローズステージを目掛け、人の波が押し寄せた。出番直前に同ステージの一部の入り口で入場規制がかかった。奥田民生(49)ら他の出演歌手も、ステージ袖でTOKIOのライブを見守った。

 持ち時間は40分。ヒット曲「宙船」から最新曲「LOVE,

 HOLIDAY.」まで、シングル曲中心に7曲を歌い終えると城島茂(43)は足元の時計を見ながら頭を下げた。「1分オーバーしてすみません」。夏フェス1年生の律義さにも、大きな拍手が起きた。「お客さんに楽しんでもらおうと20年考えながらやってきた集大成」と位置づけたステージに長瀬は「完全燃焼しました」。すがすがしい笑顔を見せた。【近藤由美子】